第15話 死にました
真っ暗になると、太鼓の音が響く。
すげ〜、応援団みたい。
感心していると大きな声が響く。
「魔王様、入場!!」
真っ暗な空間にライトが照らされる。
そこには魔王様が巨大なドラゴンの背に乗っていた。
ツインテールが風になびいて、カッコいい。
そりゃー人気出るよね。
ゴツゴツしたモンスターの中に、あんなロリがいたら‥。
ヴァンパイアに威圧されながら闘技場の中央に歩いていく。
ここは腹をくくるしかない。
俺はマスクを取り出して、装備する。
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魔王side
久しぶりの強者だ。
もう興奮し過ぎて、イキそうになる‥。
ちょっと変わった格好をしているのが尚良い。
おっ、マスクをつけ出した。
やる気になったみたいだ。
どんな攻撃してくるかなぁ‥。
もう我慢出来ない。
観客も盛り上がって、最高のシュチュエーションだ。折角だし、もっと盛り上がるか。
「おい、火炎放射!」
ドラゴンに指示を出す。
さぁ、地面を燃やしてカッコイイ戦いを演出してやったぞ。
強者よ、ワレの気持ちに答えてくれ!!
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何か魔王様の顔が赤い。
息も荒いようだ。
もしかして弱いのがバレたのかなぁ‥。
ん?
ドラゴンの口元から火が漏れてる?
咄嗟に逃げようとしたが、物凄い広範囲で足元が燃えた為に避けることも出来なかった。
俺は薄れていく意識の中、『火炎放射をラーニングしました。』と言うアナウンスを聞きながら死ぬのであった。
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