第4話
毎日のように隣の席の人からLINEが来る。それならまだいいのだが、夜中の3時に電話が来たりする。寝不足気味になった。
あぁ、最悪だ。寝不足+女の子の日なんて。授業中頭がクラクラする。少し休みたいため、私は保健室に行く許可を取って保健室に向かった。矢田の近くの席を通ろうとした瞬間、足元がふらつき、目眩がした。そしてその場に倒れ込んだ。矢田は何も言わず再び肩を貸してくれた。
保健室に着くとだいぶ楽になったので私は矢田にお礼を言った。
「ありがとう。迷惑かけてごめん」
「大丈夫だよ。上月ってもしかして最近……生理来てる?」
矢田がコソッと耳元で囁く。最悪だ。死にたい。思わず涙目になる。それに気づいた矢田は
「え、あ、ごめん!!」
と思わず謝る。少し落ち着くと矢田が口を開いて
「俺、ねーちゃんいるんだよね。上月と同じ名前の。」
と言い出した。何が言いたいのだろうと思ったが直ぐに答えがわかった。
「ねーちゃんさ、生理の時すごく辛そうなんだ。そんな感じが上月に似てたからもしかしてと思った。傷つけたらごめん」
そんなに謝らないで。と言いたかったがまるで誰かに押さえつけられているような感覚が喉元で生まれ、言えなかった。保健の先生には、
「寝不足ね。ちゃんと寝なさい」
と言われた。寝たくても寝れないのだ。そのことを今話してしまおうか。そう思った瞬間、押さえつけられているような感覚がふっとなくなり
「あのね、実は……」
と矢田の前で口を開いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます