第12話 麗しの貴婦人 スペイン セゴビア
セゴビアは3つの建物で有名である。
1つはローマの水道橋。
2つめは『白雪姫』の城のモデルになったアルカサル(要塞)。
そして3つめ。「カテドラルの貴婦人」と呼ばれるカテドラル(大聖堂)。
私はスペインでカテドラルをうんざりするほど見てきた。
バルセロナ、タラゴーナ、バレンシア、グラナダ、セビリア、コルドバ、トレド、アビラ、行く先々でカテドラルを見た。
コルドバのメスキータはイスラム色が強いので除くとして、このセゴビアのカテドラルが一番気に入った。すっきりしていて美しいのだ。貴婦人と呼ばれるのも容易に理解できるほどに。
夜、ライトアップされたカテドラルはため息が出るほど麗美だ。
そして水道橋。スペイン一であるそれは全長700メートル以上、もっとも高いところは28メートル。アーチ数167。紀元1世紀前後に造られ、1884年まで使用されていたという。
1700年! ローマ人の水道橋は、幾多のメンテナンスを経て、その役割を果たし続けたのだ。感動すら覚える。なんというものを造ったのか。橋にしろ、街道といい、ローマ人は有用なものをしっかり造っている。
アルカサル。これも美しい。セゴビアの街を北に降り、エレスマ川を渡って西に歩くと、川を挟んでアルカサルをぐるりと鑑賞できる。アルカサルについて、私はガイドブック以上の写真を撮ることができなかった。
この他、私がセゴビアが気に入った理由として、宿にバスタブがあったこと、そして定食についてくるワインが720ミリリットルだったこと(ワインは料金に含まれる)。
定食は一皿目にパスタやサラダ、二皿目に肉や魚のメイン。パンとドリンクがつく。8~15ユーロくらい。
私は定食を何度も食べたが、普通、定食につくワインはハーフボトル360ミリリットルとか、500ミリリットルなのだ。
セゴビアでは1本! なんと気前の良いいことか。私は昼からワインを1本飲んだ。とても幸せだった。
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