第11話 城壁の街 アビラ スペイン
スペインでもっとも完全な形で残る中世の城壁が、城壁内外の教会群と一緒に世界遺産になっている。アビラの標高は1,128メートル。カテドラルは赤い斑が入った石を使用しており独特。いうまでもなく城壁は雄々しい。
このアビラで20ユーロのシングルの宿を取った。1階はバルになっている。3月の 雨が降っていた。
翌日、起きて窓を開けると街が白かった。なに? これ・・・
雪が20センチほど積もっていた。一夜にして。
日本でもあり得る話だ。仙台へ行ったとき、同様なことがあった。起床すると雪が積もっている。おかげで私は雪の松島を見ることができたのだった。
とはいえ、観光する者にとって雪ほど煩わしいものはない。風や雨もわずらわしいが。
ともかく観光だ。チェックアウトして、荷物を預かってくれと頼むと拒否。
うそ・・・。なんで拒否? 1階のバルを閉めるからだという。
チェックアウトして、荷物を預かってくれなかったことは、これが初めてだった。
こうして私は8キロ前後の荷物を背負って、雪が積もり、雪がまだちらついているアビラを観光することになった。悟空とクリリンが亀仙人のところでやっていた修行のようだった。荷物を背負っての観光はまぁしんどい。
荷物を持ったまま、滑って転倒しないように注意して、観光する。
坂が少なくない。坂道で滑る。かなり神経を使って歩いた。観光を終えるととても疲労していた。バスターミナルまで歩き、近くのバルでワインを飲みながら日記をつけた。
この夜、19時の便でセゴビアに向かった。日曜日だったので、セゴビア行きは10時(12時だったかな?)と19時の2便しかなかったのだ。
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