第8話 消えて融けて存在消滅
融けていく。
意識そのものが融けて消えていく。
眠気が破滅に導いていく子守唄。
目を閉じろ、さあ目を閉じろ。
そこには無。
融けた自分が見えない。
生きていた証拠すら融けて消えていった。
手足が融解していくようだ。
頭を殴打するような頭痛が現実に引き留める。とんだ迷惑でお節介だ。
ああ、このまま何もかも失えばいいのに。
全てが消え失せ、存在消滅してほしい。
それが願い。
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