第4話
とある日。私はお姉ちゃんと一緒にコンビニに行った。
「ねぇ、蓮くん!」
にこにこしている聖さんがいた。
「なに?」
蓮さんも一緒にいて、ふたりともにこにこしている。
そして、その隣には双葉くんもいた。
「双葉くんだ、」
お姉ちゃんはそう呟いた。
「話しかけてきたら?」
「え?!だって、なんか、お友達?と話してるし…」
「あの友達二人はお隣さんだよ」
「え?!」
私は気づいていた。声の形、色が隣から聞こえた喧嘩の声と同じだった。
「そうなの?!じゃあ話しかけようかな、」
そしてお姉ちゃんは3人の輪の中に入っていった。うまく馴染んでいる。
「萌もおいで!」
お姉ちゃんに言われ、私もみんなの近くへいった。話すのがとても楽しかった。
「まじそれな!」
「あっははは!」
高い声の女の子がコンビニに入ってきた。
それは前私をいじめた軍団を仕切っている総長みたいな二人だ。
「ねぇ…」
二人は私に気がついた。
「イケメンと友達なの?、お姉ちゃん?あの人可愛すぎない?」
そんなことが聞こえた。
「またいじめよーぜ」
それも聞こえた。
「あのさ、ここで話すのはだめだし、誰かの家いかね?」
双葉くんがそういった。
「あ!家、いいよ!」
聖さんがそういった。
「ね?いいよね?蓮くん!」
すると蓮さんは呆れたように
「いいよ」
そういった。
そしてその日は蓮さん、聖さん、双葉くん、お姉ちゃん。そして私。5人でずっと話していた。
でも、私の中にはやっぱり残っていた。
「またいじめよーぜ」
の一言が。
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