第2話
あれから数日がたったとある日の朝のこと。
廊下で太陽さんに会った。
「あ、どうも」
太陽さんの方から挨拶をされた。
「おはようございます。」
「ごみ捨て行くんすか?」
「はい」
太陽さんもゴミ捨てに行くような感じだった。
そしてゴミ捨て場につき、ゴミを捨てていたとき、太陽さんが話しかけてきた。
「あの、そういや何歳なんですか?学生ですよね?学校は?」
「私、元うつ病持ちでまだ学校には行けないんですよ そのへんの中学生です。」
「そうなんすね」
そう、会話をした。すると数分後にまた太陽さんが話しかけてきた。
「俺、愛陽華のことを傷つけるつもりはなかったんすよ。愛陽華だって大変だろうし。でもなんか大学も忙しくなってきてなんかストレス溜まっちゃって、(笑)おかしいですよね。そのあと彼女傷つけるとか」
そう、悲しそうな声で笑いながら話す。
「そうなんですね。でも、いいんじゃないですか?」
「え?」
「辛かったんですもん。そりゃ人を傷つけるなんてすごく悪いことですし、そのことがいいことだとは思いません。ですが、しっかり自分で責任感じてるじゃないですか。それに自分のどこが悪かったかとかわかってるはずですし。」
太陽さんは驚いた表情をしながらこちらを向いていた。
「私、うつ病になる前に暴力振るわれてたんで。クラスの人に。で、みんなと先生で話をしてもその子達は自分のどこが悪いのか、とか何もわかっていませんでしたし。責任なんて1ミリも感じられませんでしたし。」
「そうなんですか…」
するとその時太陽さんは泣いていた。
「大変だったんすね。… 中学生でそんなに色々あって、… 俺なんてちっぽけですね…」
「そんなことないはずです。みんな悩みがある時点で同じです。」
「優しいんすね(笑)…」
そして太陽さんは帰っていった。
「あ!萌!どこにいたの!」
「ゴミ捨て」
「長くない?」
「太陽さんと話してた」
「えっ、あの暴力の人?」
「うんいい人だったけどね」
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