第292話 殲滅戦

 俺は次々に魔石を取り出し、スキルにて使役できる眷属を作り出しては奴らにぶつけて行った。まずはミノタウロスだ。

 次にオークジェネラルを大量に出していき、その次はオーガだ。 当初奴らの混乱振りは激しかった。

 バリアーの中にいない筈の魔物が突如出現し、どんどん数が増えており襲ってくるのだ。


 俺はオーガをけしかけて、それこそ高みの見物を決め込んだ。それは文字通りの高みの見物である。つまり上から俯瞰していたのだ。バリアーに掛かるギリギリの所で浮遊して見ている。


 オーガに命じたのは複数対1で潰せという事である。

 1対1では奴らの戦闘力に敵う訳がないが、奴が武器を発射したりして誰か一人と対峙している間に他の者が囲って叩き潰す。 オーガは20体程送り出した。

 少しするとこちらの多数対1という戦法が見抜かれたようで、向こうも単独で戦うというのを止めて、複数体複数の戦いになった。

 隊列を組み、一斉にキャノン?を放ち殲滅しだした。

 あっという間に形勢逆転だ。オーガが瞬く間に駆逐されていった。

 途中までは見物だったが、それでも外に出ている奴らの1/3位は仕留めただろうか。

 そしてまた地上に降りてミノタウロスの大群をけし掛けた。

 10体程送り出したが、 2、3体をやっつけるのが精一杯で、奴らの隊列を崩す事ができなかった。

 致し方がないので今度は俺自身も戦う事にした。

 今度はリザードマンの大群だ。40体程をけしかけるが、やはり奴らは隊列を組みリザードマンに対峙し、肩につけたキャノンからパルスだろうか?レールガンだろうか?弾?を放ち、殲滅を始めた。俺はそいつ達の後ろに転移して一気に数体の首を切断して回った。

 奴らも馬鹿ではないので、仲間がやられているのに気が付き、俺に反撃を入れる。しかし俺はもう既にそこにはいない。そういった感じでどんどん殲滅していき、8割方を駆逐する事に成功した。


 次は建物の中からひと際大きな奴らが異常を察知して飛び出してきた。

 3体いるが、どうも指揮官クラスだ。

 そいつらに他の者はお辞儀をし、今度はそいつらが相手をしようとする。

 手には剣を持っていた。

 今度は俺もそいつらの前に 姿を現す事を決断した。

 物は試しに尋ねた。


「お前達は何者だ?」


 と聞いてみるが 返答は期待していないが、やはり返ってこない。

 そうしてその中の1体が俺に対し1人で戦おうとするので、俺も戦う事を決断し、アンタレスを引き抜く 。


 そうしての剣での斬り合いが始まった。

 奴は強かった。

 パワーがありタフだった。

 剣技は俺の方が勝っていたが、力負けしており、20合位打ち合っているとアンタレスが弾かれ、少し離れた地面に刺さる。 俺はすかさずそいつの懐に潜り込み、1本背負いを決め込んだのであった。

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