第64話 ブラックスワン

 エリシスの復活とスキル付与でバタバタしていたが、スキル付与の後にスキルの整理をしている間に、辺りはすっかり暗くなっていた。


 色々あり、夕食の準備は当然の事だが出来ていなかった。

 夕食をいつもの宿で頂く事にして、先にシェリーとナンシーに席取りに向かって貰った。

 着替えを済ませてから4人を引き連れて向かう。何とか夕食に出掛けられる位には回復していた。戦闘は無理だけどね。


 因みにエリシスはと言うと、鎧がダメになっただけで特に何ともなくケロッとしていた。


 宿の食堂は普段より混んでいた。

 席に着くと当たり前だが、シェリーとナンシーが既にいたが、一緒に見知った4人組も座っていた。


 テーブルをもう1個繋げて大テーブルにしており、俺の顔を見るとナンシーが謝ってきた。


「ごめんなさいね。以前彼女達と一緒に食事をしようねと約束していて、先程偶然出会ったの。どうせならみんなで食事をとの事になったの。勝手に決めましたがダメでした?」


 愛しのナンシーが上目遣いで言うんだ、ダメな訳が無い。勿論即OK牧場と返事をしたが、きょとんとされちゃいました。そりゃあ、分からんネタだよな。あたり前田のクラッカーとか言っても分かる者がいないのが寂しい。


 エリシスの事はあくまでも大怪我をしたとしか言わないでと言っておいた。なんとかダンジョンのドロップアイテムで瀕死の重傷を癒やす事が出来たと。周りに俺の死者蘇生の力は伏せるようにと、出掛ける前に4人に厳命してある。


エリシスの事は、初心者ダンジョンで他の冒険者に見られているから、話をでっち上げる必要が有るのだ。


それと4人の位置付けは俺の中では解放奴隷である。4人は俺の奴隷の認識だ。シェリーはそもそも奴隷とばれてはいないが、クレアはともかく、3人はオークションで顔を知られていて、奴隷である事を隠すのは不可能だ。


 その為、首輪が無い理由を説明できない。奴隷紋は宮廷で登録された奴隷商の組合の幹部組織でしか取り扱っておらず、俺に出来ると知られると大きなトラブルになる恐れが有る。その為、実際に俺の中でも彼女達は解放奴隷であるが、奴隷解放した後に、俺の事を慕ってくれており、自らの意思で留まってくれて、ハーレムのメンバーになったのだとしている。


 俺はナンシーに引っ張られ、新人冒険者4人組の中に押し込まれた。フレデリカ達はシェリーが面倒を見てくれている。

 料理は既にシェリーとナンシーが頼んでいた。


 4人はこんな感じだった。みんな同じ歳で15-16歳との事。


 男装の麗人はレフトアイ・ロヘス 

剣士

青い髪に黒目の美人さん。

後ろで髪を縛っているロングヘア。

男装をする位なのでフレデリカのように鍛えられており、すらっとしている。

82-54-84 

処女と表示が出た。チョット知りたいなと思うとスリーサイズや、処女か否かが出てくる。いやはや。


 俺の隣にいるのはトリシア。

赤髪のショートヘア

可愛い美人だがチョット粗野な感じ。

姉さんといった感じで、とても明るい。

髪は気にしないのかボサボサ。

前衛の片手楯剣スタイル。

80-54-82

処女 

胸は主張が少なそうだ。


 向かい側に座るのがライトアイ・ロヘス

青い髪に黒目

すらっとしたおっとりとした優しい感じの美人さん。

回復職。

2年位しておっとりしているのがきりっとするだろうから、強烈な美人になりそうだ。

男装美人のレフトアイの双子の姉

学級委員タイプかな 

86-56-86 

処女 

うおお!ナイスバディだ。


 最後が リギア 

88-56-86 

処女 

ナンシーと張り合いそうなけしからんボディだ!

金髪黒目

以前俺が残念さんと言っている。

テーブルを吹き飛ばされた時にわなわなと震えていた娘である。

しゃべらなければだが、この4人の中で一番好みの顔をしている。

きりっとした美人で、睨まれたらたまらん感じだ。

一応この4人のリーダーをしている。

色々喋べる毎にリギアはライトアイに突っ込みを入れられており、時折頭を叩かれている。


 俺の能力はやはりすけこましとしか思えない。何せチョットスタイルが気になったら3サイズと処女の場合処女って出るんだもん。勿論ナンシー達からは消えていますよ!3サイズが表示される能力って男のロマンの詰まった能力だよね!


 隣のレフトアイに話をする。胸は大きいのだが、今は細いが胸板のしっかり有る男にしか見えない。俺の隣にいるのでチョット聴いてみた。


「失礼な事を聞くと思うので、嫌なら答えなくても良いのですが、男装をしてる時って胸はどうされているんですか?俺、初心者講習の時も最後に講師が前衛の女性を集めるまで正直な所、男性と思い込んでいましたので。ずっと不思議だなと思っていたんですよ」


 レフトアイは聞いて下さいと言わんばかりにどや顔になった。


「うん、そうなんですよね。私ってそこそこ胸がある方じゃないですか!なのでいつもの事とは言え苦労するんです」


 俺の腕を掴み、自然に腕を組んで胸に押し当ててくる。以外と積極的だな。


「なので、きつめにさらしを巻いて貰っていて、無理やり胸を押さえ付け、男性用の鎧を着ているんです」


 恥ずかしい素振りも無くさらっと言う。

 その後、剣の使い方で質問をされた。まじめな子だ。こんな子好きかも。


 

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