第37話 戦闘準備

しばらく歩いていると[探知]にまた狼型の魔物の反応があった

しかし、今回は複数で大きさもガルよりかなり大きい

群れだ


「この先オオカミの群れがありそうです」

「そうか

群れとなると〔翻訳〕で会話する暇もなく襲ってくるだろう」

「会話ができたとしても説得は無理だろうね~」

「やはりそうですか

迂回しますか?」

「いや、今のデクスとエミラルトならば戦った方が早いだろう

複数匹に同時に攻撃されたらエミラルトは危ないかもしれんが」


確かに戦力としては問題はないだろうけど

他にも懸念はある

『ガル、もしかしたら同族との戦いになるかもしれないけどいい?』

『いいよ、でくすのてきはぼくのてきだから

それに「ひとにしたがうおおかみはおおかみじゃない」っておきてもあるから

ぼくもおそわれるとおもう』


「ガルも大丈夫そうですし戦いましょうか」

念のためエミラとガルに[補助魔法]をかけておこう

[身体強化]と[硬化]と[回復速度上昇]をかけようかな

「デクス君もしかして[補助魔法]かけましたか?」

「あっわかった?」

「はい、魔力に包まれた感じが一瞬したので」

「やっぱエミラちゃんって魔力を感じるのが得意みたいだね~

相当感覚がよくないと[補助魔法]をかけられたのはわからないから」

「もしかして[探知]の魔力もわかったりする?」

「はいわからりますよ」

「もしかしたら魔力を利用した見切りとかできるようになるかもね~

魔物や魔法使いには有効かも」

「帰ったら訓練してみようかな」

「僕やガルも協力するよ」

エミラにはできるだけ傷ついてほしくないし


「あっもうすぐです」

[アイテムボックス]を開いて僕とエミラの武器を取り出す

エミラの双剣は火と水の魔法剣だが

ここは森で火は危ないし

水はオオカミにはあまり効果がないだろうということで

魔力が抜いてある


さて、僕は何を使おうかな

最初は試しにデスサイスを使うか

一応うまく戦えなかった時用に短剣も出しておこう

と、取り出した瞬間

「あっそれは俺がなんとなく買って使えなかったから倉庫にしまい込んだ大鎌じゃないか⁉」

「やはり父上のものだったのですね」

「それを使うのか?」

「はい実戦でも問題ないと思えるくらいには使えるようになりましたから」

「そうか俺には使えなかったんだがなぁ

どう使うんだ?」

「それはこの後戦いの中で見せますよ」

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