第25話
「なんだ〜それじゃあ僕たちケンカすることなかったね!」
「うん! これで胸のつかえが下りたわ。」
「タマちゃんもサヤちゃんも心配してくれてたし。」
「うふふ、サヤちゃん、眉を八の字にしてたわね〜」
え〜八の字って〜 お姉さん、やだな〜
「それに、ちょっと前まであんなに嫌な人だと思ってた上司がと思うと…」
「うん、僕もちょっと感激しちゃったな。」
「ちゃんと評価してくれてたんだね。」
お姉さんは少し涙ぐんだ声だった。
「おやおや」 お兄さんはそう言ってお姉さんを抱きよせた。
「こんな結末、タマちゃんもきっと泣いちゃうだろうな。」
あたしだって、なんだかすごくうれしいな〜
「さあ! こうなれば、気合入れてサヤちゃんのパパとママ探さなくっちゃ!」
「うん! そうだね!」
え〜!! ひょっとして、後はあたしのことが二人の障害ってこと?
あたしはシュンとしてお姉さんの部屋に戻った。
少したって帰ってきたお姉さんは、あたしの元気のない様子を心配してくれた。
でもあたしは、頭がグチャグチャしてお姉さんと話し合うことはできなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます