第10話
びっくりだけど、さっき2階から落ちて、急に壁抜けできるって思ったの。
なんかね、さっき美味しい!って思ってからなんだよね。
「えへ、、お隣が空き家で良かった〜」
「あ〜このアパートは今、空きが多くてねー 怪我の功名いうもんやな。」
おばあさんは、ホッホッと笑った。
「そうそう、あとは2階の奥の部屋に男の人が住んでるだけなのよ。」
「ふ〜ん」
「人がいて、あわてるさやちゃんっていうのも、面白かったかも〜」
お姉さん、黒いですよ。
「お姉さんとおばあさんは仲良しだったの?」
「ううん、ごみ出しの時に話をするくらいよ。」
「そうや。 ご飯一緒に食べたりできたのは、さやちゃんのお陰かね〜」
「おばあさん、おばあさん、あたし、時々遊びに来て良い?」
「オッケイやで。さやちゃんが来てくれるなんて楽しみや〜」
「オッケイって〜 おばあちゃんが言うと面白〜い!」
お姉さんに受けてました。
「でも、平日はそうさせてもらえたら有り難いわ。 私仕事だから。」
「おばあさん、お名前なんていうの?」
あたしは失敗を繰り返さないように聞いた。
「私の名前かい? タマエだよ。」
「なんだか可愛いんだね。 タマちゃんって呼んでいい?」
「いいともさ。 子供のときもそう呼ばれてたから。」
こうしてあたしは二人目のお友達ができた。
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