第69話 47都道府県、書けるか?

 うちの息子、四年生になりまして(あ、大学ではありません小学校です 笑)、春から学力不相応(!)にも塾に通いはじめました。塾の勉強は難しい! 勉強のできる子が、さらに勉強するために通うってパターンが多いみたいで、うちの息子の成績はビリのほうです……。半泣きで塾の宿題をしています(可哀そう)。


 そんな塾で、理科と社会の暗記コンクールなるものがあるそうで。四年生社会の暗記問題が今回のタイトルになっている「47都道府県の場所と名称を暗記せよ!」です。


 書けます? 47都道府県。わたしは……いくつか書けません、いまだに。


〇 新潟県

 書けないですね!「潟」が書けない。生まれてからいまだに一度も「新潟県」と書いたことないと思います。兵庫県民から見ると新潟県って遠~いところで、下手したら一生いくことのない県だと思う。


〇 茨城県

 これもいままで書いたことないと思います。生まれてから半世紀(!)のあいだ。それどころか読みが怪しい。「いばらきけん」なのか「いばらぎけん」なのか。大阪府に茨木市ってあるんですけど、混じっちゃうんですよね……。


〇 埼玉県

 「埼」って「埼玉県」にしか使わなくないですか? たぶん書いたことはあると思いますが、「はい、書いて」と言われてすぐ書けるとは思えません。やはり関西人とは縁の薄い地域だし。


〇 栃木県

 「栃」って大人になってから書けるようになりました♪ 行ったことないですよ栃木県。


〇 滋賀県

 「滋」って使いませんよね~。「滋賀県」でしか使わないのでは? 関西人なので、ああ滋賀の「滋」ねって書けますけど、ふつーぴんとこない字でしょう。


〇 愛媛県

 「媛」を「ひめ」と読むことが不思議でなりません。「姫」なら分かる、でも「媛」って。息子が「あいちけん」と間違って読んでます。んー、慣れないうちは間違うと思う。


〇 沖縄県

 「縄」っていう字がね。難しい。旅行先として人気だし、大人になると書けるようになりましたけど、子どものうちは書けないでしょうね。



 うーん。難しい漢字が多いなあ。

 でも、そもそも小学四年生が、大人でも読み書きの怪しい都道府県名を漢字で書けと言われる意味がわからん。こうやって「ひょうごけん」と入力すれば「兵庫県」と一発変換される時代に、頭をひねって県名を(しかも漢字で)暗記せよという教育的意図と効果を学校の先生をはじめ、教育行政の担当者から聞きたい。


 ――あなただってその行政文書、パソコンで変換して書いてるんでしょ?

 ――なぜ、子どもにだけ暗記を強いるんですか?

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