第63話 カクヨムコンの結果発表で考えたこと

 去年の12月から今年の1月にかけて開催された「カクヨムコン7」の最終選考結果の発表がありました。わたしも『真・青海剣客伝』でキャラクター文芸部門にエントリー、一次選考を通過していましたが、受賞ならずという結果に終わりました。読んでくださった皆さん、応援してくださった皆さんありがとうございました。






 結局、キャラクター文芸部門は「大賞」受賞作がありませんでしたね。

 なんで? と思いました。おもしろかったですよ、皆さんの参加作品。


 わたしがフォローしてた作品がキャラクター文芸部門に偏っていたから……ではないと思います。わたしの作品もそうですが、たくさん個性的な作品が集まっていたいたと思います。あそこから大賞を選べないカクヨムはちょっとだらしないですね。


 カクヨムコンの選評に大賞が選ばれなかった理由があります、抜粋すると――


>エンタメとして読者を楽しませることに成功している作品は多いものの、あくまでキャラクターの魅力や関係性に主眼を置いて選考する本部門では、編集部の求める作品とのギャップが生じてしまい、残念ながら大賞は該当作なしという結果となりました。


>コンテストの特設ページでは選考に参加する編集部も明記しています。どのレーベルでどんな作品が刊行されているか、人気を集めているかなどを調べると、編集者の求める作品のイメージが浮かび上がり、書籍化やコミカライズに近づけるかも知れません。


――とあるのですが、特に後半部分は「カクヨムの言い訳」。カクヨムはカクヨムコンというカクヨム作家と書籍編集部が出会う場を提供しているだけです。編集部向けの作品が書けていないカクヨム作家が残念。といわんばかりでその「他人事」感にちょっとムカつきますね。「キャラクター文芸部門」のカテゴリを作ったのはカクヨムでしょ? キャラクターの魅力や関係性に主眼を置く作品は、異世界やラノベに腐るほどあるじゃないですか。そうでない作品の受け皿として「キャラクター文芸部門」が機能してしまうのは予想されていたはずです。(どんでん返し部門ないんだし)





 残念だった? 聞かれたら「いえ、それほどでも」と答えそうなわたし。


 でも


「たぶん受賞できないだろうな」


と思いながら、何か月も書いてエントリーしているからまったく残念でないわけでもない。カテエラと言われればそうなんでしょうが、「じゃあ、どうすりゃいいの?」感じなんでね。


 こういうコンテストは、どうしてダメだったのか、どうすればよかったのか、主催者から作者へ打ち返しがないじゃないですか。でもニーズは強くあると思うんですよ。将来、エントリーした人それぞれに「あなたの作品はこういうところがよかったけど、ここがイマイチなので、つぎはこうしたらいいよ」とか「これは〇〇コンテストで募集してる作品とは合わないから△△賞に回しますね」なんていう『公募文学賞仲介サービス』みたいなのできないかなあ。ワナビはこぞって利用すると思いますけどね(笑)

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