第60話 阿佐ヶ谷姉妹とキャラクター

 リアルタイムでテレビを見ることがほとんどないわたし。情報収集は、ヤフーニュースかNHKの見逃し配信『NHKプラス』である。今朝も出勤する準備をしながらNHKプラスを観る(聴く)。やってきたのは「阿佐ヶ谷アパートメント」というバラエティ番組だった。



 舞台は、阿佐ヶ谷姉妹が大家を務めるアパート。年代も性別もバラバラな個性豊かな住人たちと、令和ニッポンの価値観をテーマにしたVTRを見て、ゆる楽しくトーク。“当たり前”をちょっとだけ広げるエンターテインメント番組です。(NHKのホームページから)



 番組の中身には深入りしません(まだほとんど観てない)が、MCの阿佐ヶ谷姉妹がいいですね。ピンクのドレスを着た女性コンビ。テレビを観ないわたしは彼女たちのネタを見たことがほとんどないのですが、いまたくさんテレビに出ていることは知ってます。


 キャラクターがいいですね。赤の他人らしいですが姉妹という設定、普通のおばさんのような風貌、穏やかな話ぶり、世知辛いこの時代にツンツンしたところのない阿佐ヶ谷姉妹という「癒し系」キャラクターはウケると思います。見ててホッとします。


 ただ、阿佐ヶ谷姉妹に限らないですが、テレビって「分かりやすいキャラクター」を前面に出して番組づくりをするじゃないですか。その方が視聴者ウケがいいからだと思いますが、素のタレントさん自身と演じているキャラクターのあいだのギャップが大きくなったら――しんどいでしょうね。


 演じているキャラクターがウケているからテレビに出ることができているわけです。キャラクターでない「その人自身」はテレビの中では求められていないわけで――特に、タレントやお笑い芸人として認知されている人はそうじゃないですか――、なにかの拍子で素の自分が出てしまうと、


「視聴者に求められてるのはそれじゃないから」


って言われるんでしょう。それは辛いなあ。あるがままの自分を認めてもらえないってすごくストレスですから。


「おれは必要とされていないんだ」


って考えてしまわないですかね。



 カクヨムでも、書いているものとウケるもののギャップに悩んでる作家さんいるんじゃないかな。あ、カクヨムに限らずプロの作家さんにもありそうですね。


 ――ぼくが書きたい小説はこれじゃないんだ〜。


みたいな。


 ……わたしは何を心配してるんだ? 売れっ子にならなければ必要のない心配でしたね(笑)ムダな心配してるよりまず、読んでもらえるカクヨム作家になれ!

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