第52話 小説を書き続けるために必要なもの
それは「読者さん」です。
素人作家が小説を書き続けるために必要なもの、それは小説を書く技術ではなく、自分の書いた小説を読んでくれる読者さんです。間違いありません。
カクヨムに短編小説を投稿すると、PVは一桁、☆はゼロ――なんていう人いると思います。こんな状態だと、書きたくなくなりますよね。
――カクヨムなんてつまんねー。
カクヨムをやめてしまいかねません。
そうした作品がおもしろくないのかといえば、そういうわけではありません。よく書けている作品であっても、読者さんのついていないカクヨム作家の短編小説はPVが上がりません。
ネット小説を読む人は、効率的におもしろい小説を読みたいと考えています。どういうことかというと「よく知らない作品を読んで、もしおもしろくなかったら時間がもったいない。おもしろいとわかっている小説から優先して読もう」と考えているということです。
カクヨムの読者さんは、自分がフォローしている作品から優先して読みますし、その次に自分がフォローしているカクヨム作家さんの作品を優先して読みます。見知らぬカクヨム作家の作品を検索してまで読もうという人はごくごく少数でPVへの貢献度もわずかです。
カクヨムでPVをくれるのは、「フォローする」を押していてくれるかどうかはともかく、いつも読んでくれるフォロワーさんなのです(あなたです、いつもお世話になっています!)。
読者さんを増やすために一番健全な方法は、よい作品を書くことです。「類は友を呼ぶ」といいますが、良質な小説には良い読者さんが集まり、コメントやレビューで良い意見をもらうことができます。
ただ、よい作品が書けるのは、よい小説を書く才能に恵まれた人だというのが問題です。もちろん、練習して才能を磨くことはできます。でも、それには時間が必要で今すぐPVがほしいという人には向きません。
二番目の方法は、時をおかず毎日投稿することです。一話完結ではなく、毎日連載にすることで読者さんの目に留まるようにするという作戦です。連載はかなり有効です。確実にフォローしてくれる人が現れます。おもしろければフォロワーさんは増えます。
ただし、連載が滞るとたちまち読者さんは別の作品へ流れいってしまうので注意が必要です。また、毎日連載は執筆速度の遅い人にとっては苦行です。無理して身体を壊すと元も子もないので、書くのが遅いと自覚する人は書き溜めてから公開するなど工夫しなければなりません。
三番目は、他のカクヨム作家さんの作品を読んでフォローする、コメントを残す、レビューを書く――ことで、フォローバックを期待する方法です。
自作にコメントを書いてもらえると、コメントを返しに行かないと不義理かな――と考えるのが人情というものです。特にPVの少ない作家さんはそう思い込みがちです。他の作家さんの作品にコメントを残すたというのは、人間心理を踏まえた合理的なやり方と言えるでしょう。
ただし、これも人の作品を読むのが苦にならない、読むのが早い人向きです。人の作品のアラばかり目につく人や、そもそもゆっくりでしか読書できない人には、つらい作業となります。そんなことするくらいなら自作を書きましょう。
おかげさまで、わたしは一話完結の短編を公開してもPV一桁というのはなくなりました(二桁には乗ります)。フォロワーさんがいてくれるおかげです。ただ、ネットで小説が読めるのはカクヨムだけではありません。読者さんをカクヨムに縛り付けるわけにはいかないのですから、毎回、新しい読者さんにアピールできる小説を書かないといけないな〜と思っています。
なかなかできませんけどね……。
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