第19話 創作のくせ・執筆速度

 わたしは書くのが遅いと思うんです。

 土曜日に用事があって出かけて際、その用件先でぽかりと一時間半、自由な時間ができました。ちょうどKACの二作目を書いている最中だったので「ラッキー」と思い、スマホを開いて小説の続きを書くことにしました。


 1500文字くらい書いたかな。一時間半でこのくらいです。とてもいい環境だったので、小説執筆の速度はこれでもいい方だと思います。30分で500文字。みなさん、もっと早くないですか?


 文中の台詞の部分は早いんですよ。だいたい頭の中で思いついた台詞をそのままを鉤括弧で括って書くだけなので。さらさらって書けます。そこに悩むことはほとんどありません。


 でも、地の文はひとつの文章について、何度も書き直してます。わたしの場合、頭の中に地の文に当たる描写は、言葉では浮かんで来ません。ただ、ぼんやりとしたイメージがそこにあるだけです。


 イメージはそのままでは言葉にならないので、そのイメージを言葉に翻訳していく作業が必要になるのですが、これに時間がかかります。粘土で像を作っていく感覚というか、難しいパズルを組んでいくというか、頭という袋の中に手を突っ込んで、指先の感触だけをたよりに言葉を選び取ってゆくような作業(とっても抽象的なことを書いてしまった)で、うまく言葉にすることができない。まあ、そういうこと。


 ようやく頭の中から取り出した言葉も、そのままでは何が言いたいのかよく分からない代物なので、わたし以外の人にも分かるように修飾語を付け足したり、読みやすいように語順を入れ替えたり、一般的な言葉に言い換えたりします。そうするうちにだんだんと読みやすくなるのですが、そのころには、そもそもわたしの持っていたイメージがどんなだったか忘れてしまう……ってことを毎回繰り返しているのです。(笑笑


 みなさんはどうですか。小説に書いている文章って頭の中からするすると言葉になって出てくるのでしょうか?

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