第17話 競馬と小説家
むかし、競馬に熱心だったころ、JRAの機関誌「優駿」をよく読んでました。当時、高橋源一郎さんが「優駿」でコラムを書いていて、わたしは高橋さんのことを競馬評論家かなにかだと思ってました。作家さんでした。あとで知りました。同じころ、浅田次郎さんもコラムを書いてたなあ。
あ、そういう競馬と小説家の話ではありません。
帰りの電車の中でふと思った競馬とカクヨム作家のことを書きます。
JRAが主催する中央競馬っていうは、馬の実力に合わせてクラス分けされているのはご存じでしょうか。その理由は、馬同士の実力を拮抗させた方が興行的におもしろくなる(馬券が売れる)からです。
「新馬」…はじめて出走する馬によるレース
「未勝利」…まだレースに勝ったことのない馬によるレース
「1勝クラス」「2勝クラス」「3勝クラス」…それぞれ1勝、2勝、3勝した馬によって争われるレース
「オープンクラス」…トップクラスの実力馬によって争われるレース
ざっとこんな感じ。競走馬はオープンクラスで走れるようになると大したものですが、オープンクラスのレースは次のように細分化されます。
「オープン特別」…一般的なオープン競走
「リステッド競走」…グレード競走に準ずるオープン競走
「グレード競走(重賞競走)」…もっとも上のクラスのレース。重賞レース
さらにグレード競走は、次の三つに分けられます。
「GⅢ競争」
「GⅡ競争」
「GⅠ競争」…もっともレベルの高いレース。グレード競走の最高峰。
ちなみに、GⅠ競争(GⅠレース)のなかでもっとも格式が高いレースとされているのが「日本ダービー(東京優駿)」です。競馬は、ダービーをはじめとしたGⅠレースを頂点に、ピラミッド型にレース体系が組まれています。
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最近、ずっと競馬ゲームの『ウイニングポスト』で遊んでて、ぼうとすると競馬(ゲーム)のことをよく考えているんです。今日も『ウイニングポスト』で走らせている愛馬のことを考えていたのですが、この子がちょっと弱くてなかなかGⅠレースに勝てないんですよね。
ゲームでは、次つぎと馬を生産する(産ませる)ことができるので、次の世代の馬に期待してGⅠを勝てない馬はさっさと引退させた方が、回転よくゲームが進んでGⅠを勝つチャンスも回ってきやすくなる。弱い馬はさっさとお払い箱にする――というのが『ウイニングポスト』のセオリーではあるのですが。。。
――べつにGⅠ勝てなくても、自分に合ったクラスで頑張ってもらえばいいんじゃないのか?
と思ったわけです。
じっさいの競馬では、GⅠを勝てるのばトップオブトップの馬でほんの一握りです。年間7000頭もサラブレッド(競走馬)は生まれますが、GⅠレースは24しかないんです。勝つ馬は、選りすぐりのエリートばかりです。
ゲームだから、難なくGⅠを勝てたりしますが、じっさいにJRAの馬主となったら1勝するのだって大変なのです。勝てないから次の馬、なんてことにはなりません。その馬に合ったレースを見つけて走らせてあげる……というのが、現実的な馬主ライフでしょう。
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えっ、小説家は出てくるのかって?
忘れてました。競馬の話が長くなってしまって……。
たとえば、カクヨムコンの大賞を受賞するのが、GⅠレースを勝つこととするじゃないですか。なかなか大賞はもらえませんよね。中間選考だって通過するかどうかわかりません。大賞をとるなんて、一握りのエリート作家さんですよ。
その他おおぜいのカクヨム作家は、JRAのレースを走る競走馬と同じで、じぶんに合ったクラスのレースに参加するしかないんです。「いつかGⅠを勝ちたい!」「来年こそ、カクヨムコン獲るぞ!」と思うのはだれも同じですが、現実はじぶんのレベルに合ったクラスで走るのがいい。その作家さんには、その作家さんにふさわしい舞台がある。みんな大賞を目指さなくていい。
ってなことを帰りの電車のなかで考えてました。駄文失礼しました~。(まだ、カクヨムコンの中間選考、結果でてないし!)
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