水着を買う話(ななひよ)
ななひよ(百合だぞ!)
部活終わりの部室にて。
ホワイトボードの前に成瀬が立っている。
「ひよりん、今年も私達は海に行きます」
「はい?」
「ひよりんは去年の海は何を着て行きましたか?」
「Tシャツとジャージ、パーカーだけど」
「それだよ!それ!ひよりん、今年は水着着よう!!」
「え?私、泳げないから水着着たくないんですけど…」
「問答無用!さあ、ショッピングモールに行くよ!」
「ちょっ、私の意見は無視?!てか力めちゃくちゃ強い!」
·
·
というわけで、ショッピングモールの水着コーナー。
「おおー!水着がいっぱい!」
「もう帰っていいかしら」
「ダメ、一緒に水着選ぶの!ひよりんはエレガント系の水着とか似合いそうだから~」
「この先輩、話聞かないタイプだ」
·
·
「なんか絵の参考になるかと思って色々見てるけど…うわっ、これなんかほぼヒモじゃない?」
「ひよりん!良い感じのあったよ!」
「はぁ…」
「リアクション薄い!」
「だって先輩、普通に布面積少なそうな水着選びそうだもん。」
「ヒドーイ!ひよりんの事を考えて選んだのに!ほらほら!試着室で着てきてよ!」
「ちょっと?!押さないで!」
·
成瀬に押されて試着室に入った日和。選んでもらった水着をじっくり見る。
あの先輩の事だから、赤の派手なビキニとか選ぶかなと思ってたけど…
「悔しいけど…センスあるじゃない先輩」
そう呟いた日和は水着を試着するために衣服を脱ぎ始めた。
·
·
5分後
「ひよりん水着着れたかなー?ウブなひよりんのことだから着るまでに数分かかってたりして!」
ウキウキしながら日和を待っている成瀬。
「いや、逆に水着を着たものの恥ずかしがってて出るの渋ってる可能性もありそう!」
「こうなったら!」
ガラッ
「ひよりんー!!」
「きゃあ!?」
「うんうん、似合うねー!」
「ちょっ!?先輩!?」
「あーカーテンちゃんと閉めてるし大丈夫だよ、お客さんも周り居ないし」
「そこじゃなくて…普通、更衣室に凸ります??」
「いやーひよりんの水着を早く見たくてつい…」
「つい?」
「そうそう!ついだよっ!
おーアタシの見立てバッチリだね!ひよりん可愛い!」
「そうかしら」
「うんうん!」
こそーっと近づいて日和の腰に手を回す成瀬。
「ひっ!?」
そっと日和の耳元で囁く。
「もっと大きくなったら、お揃いでビキニとか着ようねー日和ちゃん。」
そう成瀬が言うと日和の顔が徐々に赤く染まっていき…
「先輩、早く出て行ってください!!」
「ぎやっ!」
成瀬を試着室から追い出した。
「あちゃー本気だったのにな。ま、いっか!ひよりんの水着を誰よりも先に見れたし!」
·
·
·
時は流れ文化研究同好部で海に来た日。
「ちょっとひよりん!どうして七が選んだ水着着てないのー!!!」
「着れるワケないじゃない!!
だってあんなことがあったんだもの…(小声)」
日和は照れながら叫んだのだった。
end
‐---‐-‐--------------------------
初めての百合なので至らない所があったらすみませんm(_ _)m
七ちゃんマジな時は日和ちゃん呼びだとと良いなぁーという性癖を出しました(笑)
Q七ちゃんが選んだ水着は買ったの?
Aうーん、その場では買わないけど、デザインは気に入ってると思うので後日1人で買いに行ってたら良いなぁと思います。
ま、恥ずかしくて七ちゃんの前では着ないと思いますが(笑)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます