桜と君と桜餅(まきひよ)
(※まきひよ)
春休みの部活中…
槇「あれ?神城は来ていないのか?」
薫「あ!そういえば日和ちゃんから伝言を頼まれたんでした。「桜が咲いたのを見てインスピレーションが湧いたから、今日は部活休んで絵を描くわ」とのことです」
槇「なんというか…芸術家らしい行動だな…」
薫「ですよね~あ!槇先輩、あれ日和ちゃんじゃないですか?」
窓に近くに行った望月を追いかける。
槇「おっ、めちゃくちゃ絵描いてるなー」
薫「ふふっ、日和ちゃん頑張ってねー」
望月が外の神城に向かって手を振る。
槇「さて!今日は窓から神城を応援しつつ部活するかー!」
薫「そうですね!」
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槇「今日やることは春休みの計画だな!各自やりたいボランティア活動をこの紙に書いてくれ」
部員「はーい」
ボケーっとやりたいことを考えつつ、窓の外を眺めると桜の木の下で筆を走らせる神城が見えた。
ピンクと黄緑のコントラストを見つめていると、ふとある会話を思い出した。
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泪「なんか二人並んでると桜餅みたいだね。」
七「うんうん!美味しそうな色味してる!」
日和「はぁ!?」
七「ユニット名は桜餅ーずでどう?ひよりん!」
日和「勝手に決めないでくださいよー!薫も何か言ってよ」
薫「桜餅美味しいよね、私好きだなー」
日和「へ?」
泪「桜餅ーずで決定だね」
·
微笑ましい女子達の会話が思い浮かぶ。
槇「…食べたいなぁ…(小声)」
泪「え?」
槇「え?!今の声に出てたか?
あの、食べたいって言うのはアレだ!皆で花見をして弁当とか食べれたら楽しいだろうなー!って思ってだな…」
泪「ボランティア活動ではないけど、それは楽しそうだね。候補に入れとこうよ」
七「はーい!七もお花見行きたい!」
槇「そうだな、引き続き皆も案を考えてくれ」
そう苦し紛れの言い訳をした俺は自分の席に座る。
今の「食べたい」発言は桜餅か、はたまた神城に対して言ったのかどちらなんだろうか。
いや、待て待て!俺!
神城はこないだ13才になったばかりのまだまだ子供だ。結婚出来る年齢ではない子にこんな邪な考えを持つのは犯罪じゃないのか…?
12才差の妹に恋愛感情を持つよりはセーフなのか?
確かに神城は口は悪いが、根は真面目でいい子で可愛いと思うが…
思考がぐちゃぐちゃになって唸ってしまう。
槇「うーん…」
泪「槇君、顔赤いけど熱?」
槇「頼む雫月!俺を殴ってくれ!!俺が犯罪者になる前に!」
泪「えっ?」
·
·
一方その頃
日和「はっくしゅん!はぁーそろそろ花粉症の季節かしら?」
日和は部室での混乱などは知らずに桜の下で平和に絵を描いていたのだった。
end
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槇君、恋愛に関しては得意そうに見せかけて、実は真面目だから年の差とか気にして焦るタイプだといいな~という妄想です。
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