18 笑い話
脱落寸前のランナー
からだはもう鉛みたいだ
夜を吸って息も絶え絶えだって
笑いもせずに
週末路地裏で会った
野良猫を連れた老人が
「人生は美しいんだ」なんて
笑い話か?
昨夜できた水たまりなんて
調子ハズレにスキップしようとして
お気に入りの靴は泥に汚れた
笑ってくれよ
ロックもテクノもヒップホップも
演歌もジャズもオールディーズも
忘れかけの魔法の呪文みたいだ
笑えやしない
脱落寸前のランナー
まあよくやったほうだよなんて
鉛みたいなからだまだ引きずって
笑わないよ
わざと投げやりに過ごした
毎日を老人みたいに
振り返るのはまだ早いのかなあ
笑えないか?
脱落寸前のランナー
「まだやれるか?」なんて声が
まだ内側の方で響いてる
笑い話だ
笑い話だ
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