第41話 シンシアVSマザー

降伏か全滅か好きな方を選びなさい。

八方を取り囲む敵の中から現れたマザー

敵の司令官の登場に息を吞むシンシア!!


あなたが、誰かは知らないけど

「勝負よ」


「極大ウォール」マザーの前に強大な炎の壁が迫ってくる

ふっ・・芸のない魔法ね

「極水流槍」が巨大な壁を討ち砕く・・・

なっ!!・・・私の魔法を相殺するなんて⁉

ふふっ・・あなたの力はこんなものなの?

「イイエ」まだよ・・

煌々と輝きだす剣

星紋を覆う剣からキラメキが生まれる

星紋よ敵を打ち砕きなさい。

マザーの頭上に隕石群が降り注ぐ

「なっ!!」


回避行動にはいるマザー!!

が、回避不可能⁉

クッ・・・

それなら防御しつつ、直撃を受けるマザー・・・


ど、どう?

ゾッ・・・!! 一瞬の寒気の後

爆風の中から現れるマザー

ふふっ・・

「少しでも防御と回避が、遅れたら危なかったわ」


「・・・つ・・・」

やるわね


次は私のちからを見せてあげるわ。

「大氷霧」

「マザーの周囲に白霧に覆われる」

シンシアの目が一瞬捉えた光景の後に、一気に冷たい氷に閉ざされていく。

「くっ⁉」

体や腕に感じる猛烈な寒さ、氷雪混じりの強風を浴び

「その一瞬」手足は猛烈な震えに襲われる。

「!!・じょ・・冗談でしょう」

吐息が瞬く間に白くなる

あたり一面が氷雪の平原に覆われてる

いったい、どれだけの魔力を放出すればこんな芸当がなしえるのかしら!?


ところで、あなたの名前を聞いてなかったわ。

シンシアよ

「へー」

貴女が帝国の魔女と呼ばれてるシンシアね

「私はマザーよ」

マザーね、私はあなたを倒すわ。

「ふふっ」私を倒すですって!?」

「な・・なにが、おかしいの!?」

倒す・・・誰に言ってるかしら!?

死よりも怖ろしい、大氷弓に突かれて苦しみなさい。

「互いに対峙する二人」


「その二人が同時に動いた」

「大氷弓よ貫きなさい」

マザーの無詠唱と同時にシンシアも動く

・・・一気にケリをつける気か!?

無数に及ぶ氷の弓がシンシアに襲い掛かる

「剣で切断するには多すぎるわね」

そう判断しウォールで壁を作る、シンシア

そう来ると思ってたわ。

「私に戦いを挑むなら、この位は強くなくてはつまらないわね」


「大氷河牢獄」

「クッ! 氷の牢獄ですって!?」

閉じ込められるまえに脱出しないと!?

移動しながら逃げ道を探すシンシア

「・・・凄まじいわね」

「・・・ここから脱出するには・・・!?」

「上に逃げるしかないわね」

だが、うえにも氷の牢獄が迫る勢いである

クッ!


それが、限界のようね。

「いいえ」

「シンシアの握る剣に星紋が宿る」

「隙を突き、一気に上に駆け上がる」

「風炎灰塵」

氷を砕きそれを風圧にのせ上に押し上げる


「ナッ!!」

氷を砕いて己の体を風圧で上げるなんて

「ありえないわ!!」

シンシアはそのままの勢いで、マザーに襲い掛かる

「クッ!?」

マザーは咄嗟に身構えた

いい狙い・・・と、言いたいところだけど無駄よ


左腕を前に突きだし指を鳴らす

「氷剣」

硬く澄みきった剣を握り、シンシアを襲う

「互いの剣がぶつかり合う」

剣を振り下したせいで、シンシアは顔を歪めた

マザーの剣がシンシアの剣を受け止め跳ね返す。

さすがは、帝国の魔女と呼ばれてるわね

「剣の腕もさらに防御も万能ね」


「ええ。だから、あきらめなさい!」

「ふふっ、いやよ」

弾き返されても、シンシアは唇を噛みしめて言う

ここで諦めたら、この世界は貴様らの物になってしまう。

「そんな事はさせない」

この世界を統一するのは、わがラムド帝国だ!!

諦めの悪い子ね


氷の鎖よ敵を拘束しなさい

剣を降り被ったシンシアの足首に絡みつく氷の鎖

「し、しまった」


さあ、降伏しなさい

「いやよ」

足首の鎖を切断しながら反撃の構えをとる

一瞬の殺気に気付き・・

「瞬間敵にシンシアとの間合いをとる、マザー」


「・・マザー様が引いた!!]


「信じられないといった様子で」

その光景を見ていた、アビル


「アビルの目には]

「シンシアが足首の鎖に気を取られてる隙に攻撃のチャンスはあったはず」


「だが」

「マザーには、一瞬シンシアの反撃にあう予感がよぎり」間合いを取ったのである」

「そんな、自分の優勢を捨ててまでも、距離を取った」


「…恐れたのだ、」

「追撃した結果の逆襲を」

半端な攻撃はシンシアに通じない

人外の動きでもって攻撃をかわし、隙あらば喉元に食いつこうと責め立ててくる。

だからこそ退くことを選んだ。

シンシアが動く

「薙ぎはらえ」

炎の熱によって炙られた大気が怒涛の速度で衝撃波となり

炎の波がマザーを襲う。

「熱っ⁉」


くっ!!マザーがたまらず空へ逃げる。

そのまま、極水流を発動

お互いの魔法が衝突し消滅

なかなかやりますね

「そっちこそ」

褒め言葉と受け取っておくわ。でもわたしに退く気はないわよ

ギルム様のためあなた達人間を倒して、世界を統一する

「世界統一?」

それは、私を倒してから言って欲しいわね⁉」

あなた達に世界は渡さないわ

「消えなさい」

ボッとシンシアの背後に炎のが生まれる

その気配を感じとった殺那、マザーはすかさず距離を取る

「・・・上手く避けたわね」

「避けてないわ」

「あなたに立ち向かうためよ」

再びシンシアの爆炎の衝撃波がマザーを襲う

ふふっ、あなたの炎が私に届くと思ったなら、その淡い期待ごと

凍りっきなさい。

急速に周囲の気温が低下し何かが軋む硬い音

マザーとシンシアの狭間にある大気の水分が凍結

そのまま、シンシアを襲う。眼前に追まり来る氷の壁がそのまま。

押しつぶすかたちで落下してくる。

剣を握って氷の壁面に突きたてる。そして炎の熱により、壁を

破壊する。

ふふっ「うまく、かわすか」

「マザーが指を打ち鳴す。」

「轟ッ」

するとマザーとシンシアの中心に生まれたストームが周囲を

吹き飛ばす暴風となりシンシアを巻き込む

「・・・暴風まで思いのままなの!」

「くっ‼」

すかさず反撃に出るシンシア

「伏魔魍魎」

するとマザーの足元に穴が開き無数の触手が現われ

マザーに襲い掛る。

「チッ‼」すかさず空中へ逃げるマザーだが無数の触手が

しつこく追いかける。

氷雨雷炎、敵を薙ぎはらいなさい。

ドオーン

「なッ‼」…ギㇼ…

「つ!」

「後退した。」

「帝国の魔女と呼ばれた、シンシアが防御をすてて回避行動をとる

「よもや・・・]


「マザーが左腕を天に掲げる」

これで終りよ!!

「流星月夜」

遥か天空から無数のの光の槍がシンシアに降り注ぎシンシアを襲う


「クッ!!」

マジックシールドを展開するが、光の槍は容赦なく、シンシアのシールドを破る

「ぐふっ、う・・・・」

血の混じった息を吐きだし、倒れる」

「ばっ」

「そんな、馬鹿なああぁぁっ!!」

シンシア様が敗れるなんて!!



「ふふっ」

帝国の魔女・・・

「なかなかな強さでしたわ。」

さあ・・生き残った者には死んでもらうわよ

こうして、シンシアの軍は壊滅しキールは占領された。




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