第23話 連合軍2

その頃


「よし!!」

われわれは、これより、ミンクスへの攻撃をおこなう

全軍突撃せよ。

クリフは、ミンクスへの攻撃に討って出たが、リオンのドラゴン軍団により

この戦いで約6~7万の兵力を失った


翌日6月14日クリフ大将は、わずかに残った手持ちの兵力を、再編し反撃に出ようとむなしい努力をしたが、その日のうちに

第34軍は壊滅した。

生き残ったのは敵軍の囲みを破って脱出したわずかな兵たちだけであった。

「くっ!!」強い…さすがは魔族である。

「我が友」オルクスを殺したリオンは必ず殺す。

怒りを覚えるクリフ。

と、参謀のエミリが言う

「クリフ様」怒りは分かりますが落ち着いて下さい

今は、マスタング大将との合流が最優先ですわ。

うむ、エミリの言う通りだな

では、合流地点まで撤退するぞ。


クリフの軍は、マスタング軍との合流するため

ミンクスの北東15キロの地点へ移動したのであった。


6月14日の夕刻、クリフ大将とマスタング大将は合流した。

これにより、両大将は、ミンクスを占領しているリオン対して全面反攻のため作戦会議を行なったのであった。

「作戦名モグラ」である


クリフ大将によるとミンクスの町の地下には、隠しトンネルがあり、近くにある鉱山から

町の中央にある井戸へと繋がっている。

そこで、部隊を地下道へ送り込み内側から攻撃を

仕掛け敵を混乱させる。

この作戦に送り込む兵力は3千人と決まったのである。

残りの兵力は、ミンクスの町を四方向から攻めることになった。

東北の司令部では、クリフ・マスタング大将が、前線からの時々刻々変化する報告を受け取るのにかなり苦労した。


何日か経って、やっと緒戦の敗北の大きさが明らかになったのだった。

まず、ミンクスの地下道を進軍していた部隊は、リオンの部隊による待ち伏せにより全滅したのである

さらに地上の部隊もドラゴンの強力な攻撃力により

ほぼ、全滅したのだった。


さらに

魔軍の攻撃の勢いに加えて、前線の現状についての詳細な、情報の欠如が、攻撃側にいっそうの困難を経験させることになった。

これにより、クリフ大将は生き残った者に

撤退の命令を下したのであった。

この、クリフ・マスタング軍の撤退により、連合軍参謀本部は戦略の根本的な転換を行なったのである


1方、ルイの砦では、魔軍のディアブロ少将率いるオーガ兵

の部隊による攻撃を受けていた。

砦の守備部隊は、ブレイド、ソフィ、ロスグランツの4人であった

クリフの伝書により、魔軍の奇襲に備えてはいたが

魔軍は、彼らの予想を遥かに超える大軍であった。

兵力は31万であった。

向え討つ連合軍は13万である


ソフィが言う、ブレイド敵がきたわよ

ああ、目を細め敵を確認するブレイド大将

敵将がだれかが知らないけど、相当な強者だな!!

「よし、いったん退避しながら」

敵を、例の場所へ誘い込むことにしよう。

ただし用心にこしたことはないけどな。

当然敵も、われわれの動きに気付くはずだよ。

わかったわ。

ソフィもすぐ、ブレイドの懸念をさっした。

手前はかかるけど、敵を全滅させるためだ

ブレイド・ソフィの部隊は敵を上手く誘導したのだった。

1方、ヨハン、ミケ、ケイミの部隊は、先に例の場所へ移動して、ブレイド、ソフィの誘導軍を持っていた。

この場合は峡谷になっており人口細い道がある。

そこへ敵を誘い込み、包囲殲滅することにした。

その攻撃を抜けてくる敵に対して一気に攻勢をかけて全滅させる作戦である。



魔軍のディアブロ少将は、ブレイド、ソフィの軍を追尾して、前進した。


ところが、これが罠であった。

名将ディアブロが、「見事」ブレイドの策略に、はめられたのだ。

「ケイミが言う」

「敵は、ブレイド様の策にはまりましたわ」

「作戦名、山猫」の目的は、ディアブロ軍を、スレン山中におびき出し、これを殲滅することにある。

このティオス軍の策にはまった、ディアブロ軍47万は全滅し、司令官のディアブロ少将は撤退したのである


ティオスの戦略は巧妙であった。

ディアブロ少将は、必勝を期して行なった侵攻は、今、まさに失敗したのだった。

ソフィが言う、ブレイド敵は撤退したわよ。

うん!!この戦いは、我が軍の勝利だ!!

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