第15話魔王襲来タナス要塞
ハリスお兄様
どうしたのだ、イリス
遂に西方の征服した、ラムド軍が
我が国へと、本格適に侵攻してきますね
今回のラムド軍の侵攻は、我が東方諸国を蹂躙し、世界制覇の足跡りにする為と思われます。
くっ‼ラムド軍め好い気になりおって
そう言えば、本国のお父様より作戦書類が届いております
そうか、書類を受け取り中身を確認し驚愕する2人
な‼…しばらくの間沈黙が続く
最初に、言葉を発したのは、ハリス
しかし、軍令部も無茶な作戦を立案したようだね
タナス要塞都市を囮にするとは…
今回の作戦は、うまく敵が誘いに乗るかが勝敗の鍵ですわ。
まぁ…軍令部では可成り揉めたみたいだな。
最終的には、ロンメル総帥の一言で決まったそうですよ
あぁ…父上が勝算なく、この作戦を認める、はずはないからな
そうね‼
と…その時である
東の城壁の方で巨大な爆発音が轟く
な⁉何事だ
ハリス…イリス中将一大事です、
我が要塞の東側の城壁が何者かに破壊されました
まさか、ラムド軍か、いいえ確認しましたが敵の姿は見あたりません
すると…1人の兵士が走ってきた。
ハリス中将⁉どうした
[はっ‼]
そ…空の上に何者かが浮いています
なに⁉人間が空に浮いているだと、そんな馬鹿な事が
ある訳がなかろう
いいえ…現に彼処にいます
空を見上げる二人⁉
なっ‼私は幻でも見ているのか…
いいえ現実です
や…奴は一体何者だ、それに、どう見ても子供ではないか
すると、謎の子供が喋ってきた
ハーッハッハッハッハァ!
ひれ伏せ!畏れよ!崇めよ!悲鳴と怨嗟の声をもって
この魔王ギルムの復活を祝うがよい
なっ‼魔王だと‼
魔王は逢かな昔しに勇者によって倒されたはず‼
フハハハ、我は滅びぬ
さて、余興は、終わりだ、我が魔族の復活の為に
貴様ら人間には生贄になってもらおう
いくら貴様が魔王と雖も、この大軍に勝てる分けがないだろう
全軍戦闘開始
奴を倒して勝利を得るぞ
フハハハ!良いぞ、この我を存分に楽しませてくれ
魔界ゲート出よ我が不死の軍団よ
なっ‼
なんだ…あの魔物供は
初めて見るかね、アンデット族を
さあ、我が下僕どもよ奴らを皆殺しにするのだ
くっ…くるぞ
ギぃーァぁァぁアああアアあアあーッ
スケルトン系の一種が襲ってきた
くっ…イリスは右側面の敵を頼む
俺は、正面から敵に当る
ドッガァァアアアンッ‼
激しく建物が壊れる音がした。
ギぃィぇェあァあァぁあアあアあアー
ドラゴンゾンビ3体とドラゴンキング2体が壁を破壊して
現わした‼ギょェっーギょ、ギょぇ、えーゲっ、ゲっ…ツ!
くっ、さらにドラゴン系が5体だと‼
ハリス様、後方からも新たな敵が接近してます。
な、なに‼
直ぐに援軍を送れ。
それと貴様に伝令をまかせる至急本国のロンメル閣下に
この事態を伝えるのだ
はっ‼
くがぁ…ハリス様くっ…くるな、こいつの相手は、私がする
スケルトンナイト、シギイえェえェえェー
ハリスの必殺技[無空波斬が一刀の元にスケルトンナイトを
切り捨てる
ギょェっー…‼
ほう…我が配下のスケルトンナイトを一撃で倒すとは
人間にしては、中々の者だな
フハハハ!良かろう我が配下を倒した褒美に少しだけ
相手をしてやろう‼
地上に降りるギルム…
行くぞ‼
先に仕掛けたのは、ハリス
ハリスの剣撃がギルムに襲い掛るが
ギルムは、回避行動せずそのまま受け止める
くっ‼魔力障壁により攻撃阻害
はっはっは貴様の攻撃ごときでは、我に傷を付ける事はできぬ
くっ、ハリスはギルムとの距離を取る
さすがは魔王…一筋縄ではいかない
再び剣を構えるハリス、奴の魔力障壁を破るには、
[はあぁぁぁ!]
握った剣へ自分の闘気を注ぐハリス
ほぅ‼…己の闘気を剣に注ぐとは面白い
いくぞ闘殺陣
むっ‼ドゴオォォォン、ハリスの攻撃を受けたギルム
ハァハァ…どうだ…やったか⁉
………
なっ‼
そこに現れたのは無傷の魔王
ふっ!少々驚いたが
なかなか、やるではないか
馬鹿な…驚愕するハリス
あの技の直撃を食らっても障壁を破れないとは、
さあ‼どうした…
貴様の力は、そんな物なのか⁉
我は、お前を殺す、そのつもりでやる
貴様も我を殺すつもりでやらないと死ぬぞ‼
ハリスが言う
[悪いが]
貴様との戦いを、いつまでもするつもりはない
次の一撃で終わらせてもらう
ほう…面白い
なら見せてみよ
この技は、自分の命を削る為
本当は使いたくは無かったガ
いま、奴を倒さなければ
世界は魔王によって滅ぼされる事になる
[はあぁぁぁ]
再び闘気を剣に注ぐ
[ふと…]ハリスの脳裏に浮かんだのは、妹のイリスだった。
小さい頃2人は孤児だった、毎日の生活も儘ならず
盗みをしていた。
ある日、いつもの通り盗みをしていたら妹がつかまり…
ウアァァンお兄ちゃん助けて…イ…イリス
俺は、小さいながらも、妹を助ける為
大人に飛び付くも殴られる ウァァァー‼
この、くそ餓鬼め毎回うちの店から物を盗みやがって‼
衛兵に突き出してやる‼
すると、1人の男の人が話かけてきた。
こんな幼子をたかが盗み位で殴るのは如何な
物かね⁉
あん⁉…なんですか旦那…客でも無いアンタが口を出さない
で欲しいもんだね‼
それとも、旦那がこの子らが今まで盗んだ商品代を
払ってくれるをですかい‼
少し考え込む男…ふむ、よかろう
そのかわり、その子らを私が引き取るが良いかね
そりゃー代金を払って頂けるならね
それでは、幾らかね⁉
今までの損害からすると、この金額でさぁ
受け取った金額表を見て男が唸る
この金額は正規な物かね⁉
そうですよ…それにしては、少々高くはないかね?
旦那払えないのなら、その子らを衛兵に付き出すだけでさぁ
ハリスと…イリスが男の身体を掴まえて震えている
自分達はどうなるんだろうと‼
すると3人の衛兵がやってきた‼
ここですか⁉盗みを動いた子供達がいる店は‼
はい‼そうです盗みをした子供はその男の側にいます
そこの人…その子供達を渡してもらおうか‼
すると、1人の衛兵が男の顔を見てあわてて敬礼をする
ロ…ロンメル閣下 うむ
すると店主の顔が青ざめる
ア…アナタ様がこの国の大元帥ロンメル様
店の主人が慌てて、金額の訂正をし直すが赦されなかった
ロンメルは、衛兵に店主を詐欺の容疑で逮捕を命じた
さて…ロンメルは左耳たぶを触って考えている⁉
ロンメルは、自分の身体に掴まる
2人の子供の、目線んまで腰を屈め
頭を撫でながら言った
君達2人は、今日から私しの子供として引き取る事にしたよ
私の事は、実の親と思いなさい
ロンメルの急な言葉に驚き戸惑う2人
嫌かいハリスとイリスは喜んでその言葉を受け入れた
はい父上…その顔は笑顔に満ち溢れていた。
イリス…そして幼い時に自分達を引きとり育ててくれた
義父ロンメル元師、義母ナディア、感謝しています。
先に行く兄そして不肖な息子を赦して下さい
ハリスの放った虚空波斬がギルムを直撃ドンガガガッ
ほう
なかなかの威力ではないか
だガっこんなもの
我が魔力障壁をもってすれば
触れることさえー
パキむ⁉
ビリビリビリむむっ‼
この魔王が押し負けるなど⁉
ぐあぁぁぁーッッ‼ドーン
[やったか⁉…]
ハァハァ…くっ‼自分の生命力を削った必殺技
目を凝らすハリス
そ…そんな馬鹿な爆風の中から現われた魔王
なかなかやるではないか·我に傷を付けるとはな
どうした?
もう終わりなのか⁉
どれ、次は、我の番だな受けてばかりでは
つまらんからな
一度で死んでくれるなよ
極大爆轟 ゴォォォォ
ハリスは咄嗟に剣を縦に構え闘気のシールドを張り
巡らし防御するガガガガッ
ぐあぁぁぁ
ハアハアッ…くっ…‼
どうにかギルムの攻撃に耐えるハリス
ほう‼
我の攻撃に耐えるとは
ハリスが動く、剣を使った連撃、連撃、連撃に次ぐ連撃で、
攻めるが、再び魔力障壁が邪魔をする
くそっ…
なら、これならどうだ
聖光波斬
むっ‼咄嗟に防御に回るギルム
今まで見せなかったギルムの顔が引き攣る
ドオオォンー
直撃はした! けどー
一瞬、全身にぞわりと冷たいものが走った
ま…まさかその技を使える奴がこの世にいたとは
思わなかったぞ‼
ハリスを睨むギルム
良く見てみるとギルムの身体から出血していたが
ギルムは、傷を気にする素振りすらしない
さて、貴様の相手をするのもここまでだ
全ての命よ滅せよ
天地崩壊
その頃
イリスは、兄と分れ東側に現れた、ドラゴンキング2体と
ドラゴンゾンビ3体の内1体を難なく粉砕
だがドラゴンゾンビは威圧的な前傾姿勢を取りながら
イリスを挑発
狼狽える必要はないと、イリスは己を鼓舞する
強烈な竜丿息吹 ゴオォォォ
[ーくっ!]
イリスは姿勢を落としながらの斜め下への回避
かろうじて回避は成功。
だか外のティオス兵は直撃を受ける
ぐわぁぁぁっ‼
イリスの頭上には、今ドラゴンキングの胸元と頭部
が見えた。
青色の瞳で襲いかぶさる巨体を見上げる
それに気づいたドラゴンの右手の爪がイリスに襲いかかる
ギョェェェェ…
イリスは咄嗟に身を引いたが
ドラゴンの爪はイリスの肩口の薄皮を切り裂いている
[ガっ、ふーっ!]
出血したイリスは衝撃で吹き飛びゴロゴロと
地面を転がった。
イ、イリス…殿…]
ドラゴンのあまりの脅威に存在を忘ていたティオス兵
彼らも圧倒的な魔物の群れの出現に動くどころか
今まで言葉を発せずにいた。
アナタ達は、にげなさい…この敵は、桁が…違う…!]
イ、イリス様を守るぞっ!]
いくぞ、みんな!]
よ、せ…だめ…だ…っ]
どうにか身体を起こそうとするが持ち上がらない
今ほど受けた衝撃の影響が、まだ抜けていない
兵達の多くは、すくみ上がっていた。無理もない。
それでも彼らは互いを鼓無し合い、己の役割りを果た
そうと奮起した。
ドラゴンキングの暴虐の爪が奮起した兵士らを
無惨に吹き飛ばす。
ある者は、建物の壁にめり込み気絶し
また食い千切られ、兵の半数が何もできず無力化された。
幸いだったのは、あの竜ノ息吹が使われなかったことか。
邪魔な羽虫でも払いのけるみたいな攻撃だった。
おかげで兵士たちの半数以上は息があった。
[く、そ…おっ!]
吹き飛ばされても掴んだまま離さなかった英雄の槍を
杖にし、イリスは、立ちあがる。まだ、膝が震えている。
ぺっ!]
口内の血を吐き捨て[ふぅぅ…]と呼吸を整える。
ここで燃え尽きてもかまわない。この敵は必ず、
私が倒してみせる。
だからー
イリスは、槍を構える。
相棒として幾多の戦場を共にしてきた英雄の槍
全ての闘気が槍へと注がれていく。
動揺は、気づけば消え去っていた。
兵士たちを蹴散らしたドラゴンキングが
イリスに襲い掛かってくる
ー今の私が持っている力を]
英雄の槍が唸りを上げ、光り輝き進化する。
光が収束し現われたのは聖なる槍
こ…これは‼
否…今は考えているときではない
すると、頭の中に文字が流れ込でくる⁉
イリスは、そのまま文字を読み上げる‼
聖光九龍波]
光の波が槍に収束し一気に放出まるで、九頭の光の
龍が連なり、全ての敵を消し去る
[ギャャャャ‼]
九頭の龍に襲われた魔物達は反撃の間も無く消えていった
が、その反動でイリスの身体が悲鳴を上げ身体から
出血 ガっふーっ
イ…イリス殿…生き残った兵士たちが、イリスの元へ
駆けつける
イリス殿…いますぐ傷の手当を致します。
あ…ありがとう‼…
ところで兄の方は…
すると周囲に衝撃と激震が襲った
‼な…なにが起きているんだ…狼狽えるティオス兵
あの光は…⁉
それに地面に亀裂が走り、そこから
溶岩流が吹き出す
馬鹿な。このタナス山脈に活火山はない。
ギルムの放った、天地崩壊がタナス要塞を地獄へと変える
くっ‼
まだ傷の癒えないイリスが
透かさず、言葉を発した、全員にげなさい。
イ…イリス様………
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