第6話 魔王復活

勇世紀 323年 6月6日

ふふっ

やっと長い年月を得て遂に我らが魔王様が、お目覚めになるわ

そう呟くのは、リリスだった。

リリス!?・・あら!!?

ユーリ貴女も目覚めたのね

えぇ先ほど・・なら、一緒にギルム様の所へ行きましょう。

王座の間

ギルム様、ながき眠りからお目覚めになり

私達一同心から、お喜び申し上げます。

うむ、ソナタ達二人も目覚めたのだな。

はい!?


あの・・ギ・・ギルム様

そのお姿は!?

困惑する、リリスとユーリ!!


ふむ!!どうやら前回・・・全ての魔力を解放した反動で子供に戻ったようだな

まぁ!!おかげで、全ての能力さらに強大になったのだが

目覚めたばかりで魔力の回復には、しばらく掛かるみたいだな

ギルムを見つめるリリスとユーリ


ギルム!?・・どうしたのだ2人共!?

はっ!!

い・・いぇ

何でもありません。

そうか

2人は思った、ギルム様可愛いとは、口が裂けても言えなかった

ところで、ギルム様

どうしたのだ!


はい

私が目覚めてからの、この数日の間で、この世界の事を調べて参りました

魔王様と勇者の戦いから

323年の歳月流れておりました

また、この時代には勇者はおらず

各国に英雄と呼ばれる者がおります

ギルムが笑う

ふはははは、あの忌々し勇者はもはやおらず

英雄とな?

面白いではないか。


さらに、近々アトラ大陸の西方で覇権を握る

ラムド帝国とティオス率いる東方諸国連合が

タナス山脈にある平原で、激突するようです。


ふむ!!

ギルム様・・どうされました!?

ちょうど良い

ギルムの顔が不敵に笑う

此れより、全世界に対して、我れらが、魔族が復活したことを宣誓するのだ


えっ‼️

リリスが驚く

ギルム様!?

意見具申致します

なんだ!?

はい

ギルム様は、まだ復活されて間もなく、まだ魔力が回復してません


その御体で、戦いに赴くのは、心配です

何とぞ、もうしばらく、魔力の回復に専念して欲しいのです


ふっ

リリスよ、確かに回復には時間が掛かるかも知れんが

勇者のいないのであれば、人間なぞ恐れるに足りん


し・・しかし・・・

我が良いと言ってるのだ

良いな

リリスを睨む。魔王

は、はい

ギルム様

では、新たなる将を作るとする

ギルムの足元に魔方陣が浮かび上がる

出でよ、新たなる我が配下どもよ

すると、魔方陣から2人の将が現れた

2人が

膝待つき、挨拶をする

お初にお目に掛かります ギルム様

俺の名前は、リオンであります

私の名前はミレイです

本日よりギルム様の為に命を捧げます


ギルムが言う

ソナタ達2人に我が配下を紹介しよう


2人が自己紹介をする

はじめまして、リオンにミレイ

わたしは、リリスよ

ユーリよ

今日からよろしくですわ


二人が言う

こちらこそよろしくお願いいたします


ギルムが言う

では新たなる将も出来た

此れより、人間どもに宣戦布告を行う


リリス、リオンの二人はラーズ要塞へ、ユーリ、ミレイは各自に動け

我はタナス要塞へ向かう

!!

ギ・・ギルム様お一人で向かわれるのですか!?

なら、護衛を付けませんと!

良い

我は一人で十分だ、それに強大になった力を試したいのだ


リリスが言う

わかりました。どうか、お気をつけて下さい

うむ、では行くぞ

はっ!!


帝国謁見の間


皆の者、この度の西方平定御苦労であった

はっ!!

ありがとうございます

此れでやっと、東方侵攻作戦に掛かれるのだな!!

それと、今回の働きで、熊獣人国の降伏に尽力した

シンシア中将を、爵位と大将に昇格させる


シンシアが皇帝の前に膝待つく

この度の戦い、御苦労であった

ありがとうございます

此れからも、帝国の為に頑張ってくれたまえ

はっ!!

シンシアが下がる


ダークが言う

では、陛下

現在我が陸軍は、ラーズ要塞の平原で軍事演習をしており、士気も高まっております

今回の侵攻でタナス要塞を確保出来れば、戦略上優位にたち、そこを足掛かりにティオスや他国への侵攻と物資の輸送が楽に行えます

また、各方面への軍事行動の観点から素早く作戦に移る事が可能です

さらに・・

最新の情報ですが、タナス要塞の兵力が増加したようであります

10万から27万に増えました

ほー

27万とな

ダークよ、我が帝国軍の兵力は以下に?

はっ

西方に派遣している兵力を最小限に押さえてラーズ要塞に集中、現在の兵力60万であります

ほう

ダオスが言う

60万とな

ふっーふははは!

これで、東方のティオスを滅ぼせば、我がラムドがこの大陸の覇権を握るのも時間の問題だな

ダークが言う

なお

ティオスとの開戦日は 6月10日となります

うむ良いぞ

はっ

必ずや勝利致します


皇帝陛下

よろしいでしょうか

どうしたのかね、シンシア大将

はい新たなる作戦の説明を致したいのですが

良い、発言を許す

ありがとうございます

まず、我が部隊はタナス侵攻軍とは別に

ティオス奇襲軍500人を編成致しました

この別動隊は、南部のイオス港から密かに出撃し

ティオスの南部にある月夜の海岸から上陸し侵攻致します

此れにより、我が軍は二方向からの攻撃が可能となり、ティオス軍は大混乱する事でしょ

この、部隊を指揮するのは、レオナ中将とエリザ少将です

これより我らは、ラーズ要塞へ向かい

軍備の再編を行います

うむわかった


こうしてラムド軍は一部の兵力をイオスへ移動させ

残りの兵力をラーズに呼び寄せた

此れにより、ラムド軍の精鋭部隊は過去最大となったのである


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