第4話 ラムド帝国の野望
謁見の間では
西方侵攻軍と東方侵攻軍の総司令官達が集まり会談が行われていた
ダオス皇帝陛下 32歳 男
ダーク総帥 本国防衛軍総司令官 55歳 男
オルクス元帥 南方方面軍司令官 42歳 男
現 東方侵攻軍ラーズ軍港総司令官
カイズ大将 東方方面軍司令官 42歳 男
同 東方侵攻軍副司令官
有翼人国
アーシャ元帥 西方方面軍司令官 28歳 女
ヨハン大将 熊獣人国攻略司令官 51歳男
ダークエルフ国
紫苑元帥 北方方面軍司令官 36歳女
シンシア中将 26歳 女
リーファ少将副官 24歳女
有翼人国
ラミリス准将 参謀本部補佐官 27歳 女
陛下!?
ダーク総帥どうしたのだ
はっ!!「報告がございます」
うむ申してみよ
はっ!!
現在我が軍は西方の強国熊獣人国との戦闘中ですが
間もなく制圧する見込みです
ふっははは!!
遂にあの目障りな獣人族を駆逐でき西方を統一出来るのだな
はい
ですが、熊獣人族は蛮勇で有名です最後の一兵迄も戦うと思います。
そこで、確実に我が軍の勝利を得る為に
新たに2万の兵力を投入したいと思います
増援とな?
はい
で!?その兵を率いるのは誰だ
はっ
その部隊の司令官と副官は
そこにおられるシンシア中将とリーファ少将を推挙致します
おー
周囲がざわつく
その方が、我が帝国の魔女と呼ばれてるシンシアか
はっ、皇帝陛下
・・・・
良かろう
ありがとうございます
皇帝陛下
必ずや、我が軍の勝利をお約束致します
うむ
では次の議題ですが、国内平定がなり次第
ティオスとの開戦に踏み切ります
おぉっ!!
参謀本部補佐官のラミリスが言う
東方侵攻作戦の内容を説明致します
我らの最初の目的はティオス領のクイの砦とライの砦の占拠であります、そこを足掛かりにタナス要塞都市を制圧
故に我々は初戦においてクイの砦とライの砦を落としタナス要塞を占領する事に全力を上げます。
これから先は
カイズ殿が説明致します
カイズが言う
はい、説明させて頂きます
我が軍のメンバー達もこの占領計画に対して昼夜議論しました
我々が出した答えは、飛び兎作戦であります
ラーズ軍港を基地となし確実に巣を延ばしながらタナス要塞に迫る作戦です
ダークが言う
タナス要塞は、ティオスの玄関先だ。
と言うよりは、まさに喉笛。
その戦略的重要性は、言わずもかなである・・・
我が国より、ティオスまでは、わずか620キロだ。
早期の占領を目論むのであれば、初戦において攻めて攻めまくる以外に無い。
シンシアが言う
占領、維持はどうされるのですか?
いや、我々はタナス要塞をずっと占領しようとは思って無いのだよ。
シンシア???
ダーク総帥が言う
私の考えを言えば、タナス占領はティオス軍を誘き寄せる餌だ
つまり、タナスを占領することにより、敵の喉笛に、強大な脅威を与える。
ティオス軍は、この喉笛に刺さった棘をを取り除こうとするだろ。
そこを待ち伏せて叩く
敵に脅威を与えるのが、このタナス要塞の占領なのだ
ダーク総帥は、敵本国に直接攻撃をも考えておられるのですかと、訊ねたのはラミリス准将だった
否、タナスを占領すれば、それだけ補給線が伸びる
一時的にタナスを維持するのであれば、後方の補給線の確保も確実にすることだ
もし、後方を敵に押さえられたら、我が軍は孤立することになる。
わかりました
西部戦線も同じ事だが
占領地を拡大することは、今度はそれを維持をするのには兵力、金、物資の3つが掛かるのだ
従って、今度はむやみやたらに戦線と兵力分散を拡大するのはさせない考えで基本戦略も構成したいのだよ
むろんタナスは取る。
しかしそれは、あくま東方侵攻の第1目標なのだよ
戦術の基本は、敵の有利を避け敵の弱点を衝くことだ
確か、陸軍の古狸どもはタナス以降東への侵攻を提案しているが
ダーク総帥の意見を伺いたい
すると、ダークはオルクスを促した
オルクスが言う
僭越ではありますが、申し上げます。
広大なアトラ大陸を占領するのは、容易いんではありません。
私はタナス要塞を陸軍に占領させるのが得策と思います
わかった
陸軍の古参どもは私が押さえよう
ありがとございます
ところで
ラーズ様子はどうなっておる
現在ラーズ軍港には、25万の兵力が駐屯しており士気も上がってます
これは、東方も我が手の中に入ったのも当然だな
開戦の準備は?
陸軍は大丈夫です
とカイズが答える
補給のことだが
オルクスが答える
全ての準備は整ってます
よし西部侵攻軍は、熊獣人族との戦闘が終了次第
余裕が出来るであろう
彼らを サイとライの攻略戦に振り分けよう
私からは、陸軍参謀本部に直接支持を出す
ついでに古参の失脚を兼ねてな
わかりました
ところで、ライの砦攻略司令官はお決まりになられたのですか?
とオルクスは訊ねた
うむ、アルフ大将に打診したところ
まぁ彼は老兵には、間違いないのだが、老骨に鞭を打ってでも出陣すると言っていた
あぁ、あの方ならば
と、オルクスは頷く
確か常備軍編入だったはずですが、部下に慕われ経験も豊富ですからね
安心いたしました
うむ
他に質問の方はいないのかね?
いなければ、此にて会議を終了する
以上だ
各人それぞれの想いを胸秘め自軍の赴任地へと戻って言ったのである
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