第3話彩子は、、待っちょったよ!

僕が、少し驚いていると、、

おばあちゃんが僕達の気配に

気付き、、ゆっくりとこちらを

見た。

《お父さんだ!お父さん!

彩子は待っちょったよ?》


ン?!お父さん?

《おばあちゃん!!違うよ!

拓也だよ。》

と、言葉を投げかけたら


《拓也?知らんのぉ、、。》

一緒に居た彼女も、ショックが

隠せない様子で、、、

でもそれをこらえて、おばあちゃんに優しく話しかけた。


《そうですよ?お父さんを

連れてきましたよ?

お元気そうで良かったじゃないの?》と、、


彼女は後で、おばあちゃんと

話していた。

彼女とおばあちゃんは、二人で

仲良く並んで座り、


軒先で日向ぼっこをしながら

鼻歌を歌い出した。

おばあちゃんはそんな初対面の

彼女を見て、、


《あんた様はほんまに綺麗じゃ。

お父さんと、お似合いじゃ。》


彼女が涙を拭きながら

《やだ~ふふっ。》

と、おばあちゃんの話相手に

しばらくなっていた。


おばあちゃんは少しだけ疲れたから、、、

そういって布団の中に入った。

彼女はおばあちゃんを

見つめながらニコニコと

微笑んでいた。


おばあちゃんは、彼女の存在を

認識できたのか?

分からないが。

おばあちゃんも、彼女を見つめ

ニコニコしていたので


《ちょっと挨拶してきますね?》

と、一言残して


おばあちゃんはそのまま

スーっと眠ってしまった。


母親が、彼女の一部始終を見ていて、、、頭を下げた。

《ありがとうございます。

ほんとに、、、。》

母親が涙をぬぐうと彼女は

母親をかばうように話を始めた。


《私も、、実は介護経験あるん

です。ですからお役に立ちたいと

思って、、、》

彼女はニコニコして話をした。


《介護って大変ですよね?私も

あの時、こうすれば

良かったかな?って今でも思う

んです。だから

出過ぎた真似をして、すみません》

《いいえ。助かったわ。ありがとうございます。》



まるで、おばあちゃんが二人の

仲を取り持つかの様に


おばあちゃんはそこに、眠っていた。


帰省中は、、、おばあちゃんを

みんなで大切にして



おばあちゃんとの思い出作りを

していた。




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