第36話 ヘラVSエヴァ
マアルが勝利したことに会場がざわつく。
コーレーの回復が優先されるが、マアルもへたりとその場に膝をついた。
無理もない、あれだけの魔法を使ったのだから。
「お兄様いなくて大丈夫〜?」
「あなたくらい、1人で大丈夫よ。」
次の対戦のヘラとエヴァが言い合いを始めている。
アクオール兄妹、2人ともケンカしてんじゃん。
アクオールの血が負けん気なのか、たまたま相手が悪いのか。まぁ後者か。
「さっさと始めましょ、おばさま。」
「は?なんて?」
やっぱ前者かも。
戦いはなんというか、恐ろしいものになった。
お互い武器を使わず、ただのどつきあいが始まったのだ。
「武器使った方がいいんじゃない?」
「それはあなたでしょう?」
2人とも意地を張っているのだろう。
ヘラはイメージ通りといった感じだが、お嬢様風のエヴァがこんな殴り合いをするとは驚きだ。
勝負は思ったよりも早くついた。
近接勝負はやはり、エヴァに有利だったようで。
エヴァの蹴りをまともに食らったヘラがその場に倒れ込んだ。
「いったい!もうギブ!」
顔をパンパンに腫らしてヘラが叫んだ。
いいの?それで。
「やっぱり強いわねエヴァ。失礼な事言ってごめん。」
「魔法を使えばわからなかったのに。私の方こそごめんなさい。ヘラさん。」
「ネルでいいわ。」
固く握手をし、抱き合う2人。
なぜか拍手に包まれる会場。
2人が納得してるなら、これでいいか。
さて、と
5試合終わった。ということは。
「アルフレッド•フラム、秋宮魁斗、準備!」
声がかかる。
ついに出番だ。
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