24時に愛し合えたら
キャスト
百目鬼傑:葵猫
朝比奈燈真:鬼炎
―
【百目鬼宅リビング】
朝「散歩……」
百「…なぁ、本当にそれでいいのか?」
朝「うん。ここに住んでるのもあるけど、筋肉落ちてっからさ?そんなに遊びに行きたいとか思わないんだよね~」
百「いや、分からなくもないが…なんで散歩なんだよ。もっと楽しめる場所でもいいだろう」
百m{いやでも外に誘ったのは俺なわけで…意見を燈真なりに出してくれているのに失礼か…………?}
百「…う〜ん…分かった」
朝「ん、それでいい。逃げるのが心配なら手錠してもいいし、出かけるの夜にして星でも見ながらとか…よくない?ていうか俺さこれでもニュースに出ちゃうくらいの有名人だよ?昼に出掛けてどうすんの」
百「……もうお前のニュースはまったく観なくなったからいいかなと思ったんだ。……わ、わかった。信じよう」
朝「ははは!寂しいけどなんかウケんね。やった…!松高の裏山にさ良い場所があるんだよ、今何時か分からないけど…夜行こうぜ」
百m{前までニュースのことを聞いたら取り乱すか泣き出すかしていたのにな}
百「…いまは四月の半ば。時間は普通に変装してデ……」
朝「…デート?」
百「あ、あぁ。しようと思ってたから…昼頃」
朝「そっかぁ…もう四月」
百「…」
朝「昼ならなんか作るけど…お腹すいてる?」
百「…あぁ、いいのか?」
朝「期待してくれちゃってていいよ?」
百「もういつだって出て行けるのになんで「この一年でされたことを俺が許してないから」
朝「さ!昨日の残り軽く食べながら計画立てよ?」
【ここで区切ります】
百「行くか…」
朝「うん、なんか久々の外って緊張すんね」
朝m{意外と感動とかしなかったなぁ。見た目もプリンなの気になるくらいで髪とかスキンケアは中盤から好きにさせてくれてたし…}
百「歩くの早かったら言ってくれ…」
朝「はいはーい、なあなあ傑さんはさ、松高までの道、もしかしてまだ覚えてんの?」
可笑しそうに言う
百「…まぁな」
朝「へぇ」
百「何なら引っ越してきてた。だから割とすぐ着くぞ…ふふふ」
朝「げ、俺マジで愛されてんね…」
――【山道にて】
百「はぁ、はぁ…アラサーにこの道は少しきついな…はぁ…」
朝「ははは、おじさんじゃん!」
朝「ほら着いたよ。はあああ……この春の…なんて言うのかな。土と桜と、緑の優しい匂い…好きだったんだよね~」
百「綺麗だな…いつも地面ばかり見て歩いているから…」
百「ほら、行っておいで」
そこに広がるのは新緑の丘
手錠を外して燈真の背中を押す
朝「……なんでいきなりそんなことすんの」
声がワントーン低くなる朝。
百「手錠がなくてもしっかりお前を愛してみたかったから」
百「手錠じゃなくて手を繋いで隣を歩きたかった」
百「お前とこんな素敵な場所で愛し合えたら」
朝「_____24時は星が一番綺麗に見える時間」
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