第6話[日常]

「うぅーーーん!」


  俺は体を伸ばし起き上がる。目を開くとエルナとユイがこちらを見ていた。どうやら18階層から帰還した後、眠ってしまったらしい。うぅーん。よく寝た。


 地面で寝ていたせいで、所々体が痛い。軽くストレッチをすると、バキバキと音を立てる。布団敷いて寝れば良かった。俺は目を擦り、水で顔を洗う。


「おはよう。」


 眠そうな声でエルナ達に言った。



「おはようございます。」

「おはよう。」


「なぁ。エルナ達は何処の階層にそばされたんだ?」


「私は3階層です。」

「僕は入り口の前。」


 どうやらそんなに危険な階層に飛ばされていなかったみたいだ。よかった。でもさ、


「なぁ。お前らズルくね。」


俺は20階層だったぞ!なんだ[入り口の前]って。豪運すぎる。さてはユイ。前世で徳を積んだな!あぁー俺もいい事しとけば良かったぁ。


「アルト様は、何階層に飛ばされたのですか?」


「20階層。」


「………。お疲れ様でした。」


「本当に疲れたよ。」


「エルナはどうやって、ここまで来たんだ?」


「私は、ニ階層のボスを倒して一階層に戻りました。」


「で、ボスドロップは手袋か?」


 エルナの両手には黒い手袋が嵌められていた。


「はい。この手袋には、着けている者のスキルを抑える力があるようです。」


  無差別にスキルを発動してしまうエルナには、持ってこいの装備だな。


「似合ってるよ。」


 俺がそういうと、エルナは耳を赤くした。俺は次に、ユイに視点を向ける。ちゃんと鍛錬してたんだよな?


「ユイは何してたの?」


「僕はねぇー!一階層のマラカスバット倒してた!」


「ーーーーナッ!?危ねぇだろ!金獅子に見つかったらどうする!!」


「金獅子には、出会わなかったよ。転移した後、みんなと別れた場所に戻ったけど居なくなってた。」


「そうか。」


「たくさんコウモリ倒したから、アルトより強くなっちゃったかな。」


「いい度胸だ。今から模擬戦するか?」


 俺は好戦的な目で睨んだ。ユイはブルリッと震え、視線をそらした。ピューと下手な口笛を拭きながらそっぽを向いた。


「アルト様、強くなりました?」


 エルナが不思議そうに俺を見る。んー、どうだろうか?ステータス的には、強くなったのか?レベルも上がったし。


「まぁな。」


 と俺は呟いた。


「さぁ!飯食ったらダンジョン攻略進めるぞ!」


「おーー!」

「了解です」


 俺たちはダンジョン制覇を目指して、前に進むのであった。続く………。






〜〜〜〜〜第二章完結〜〜〜〜〜


後書き

最後まで読んでくれてありがとう。

応援。評価・レビュー待ってます。



第三章は、成長したアルト達が戦います。(予定)


楽しく書いているので

モチベーション向上のため

やる気をオラにわけてくれ〜

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