第2話 「物語導入篇」 後半

[それはね、いかに物語の導入部分を減らして本編に素早く入れるか!主人公がどれだけ早く活躍できるかにかかっているのよ!]


物語導入って事は、物語世界感の説明の事だよな。

それを短くしたら、理解されないんじゃないか?


[前にも言ったけど、あなたの物語の世界観なんて読者はそんなに重視してないわ。主人公がどのような感情を持って、どのような行動を起こすか。導入部分が短くっても問題は無いわ。]


ほぇーー。そーゆーもんかな?


[例えばどんな物語導入の仕方がいいの?]


[そうねぇ、、、私だったら、、、



________________________

獣人の国。僕らの国がそう呼ばれたのは、今は昔の話。10年前突如異世界から現れた異世界人によって

獣人は衰退の一途を辿っていた。


そんな時代に、獣人の国を再建を試みる男が1人。

その名は、坂元 狼。

ひょんな事からこの狼をリーダーとする冒険者PTに加入する事になった僕 狐火 龍魔とサクラちゃん。

そう言えばかれこれ一年になるけど、依頼ってまだ受けた事ない気がする。

「はぁぁ......」


________________________

って感じかな]


なにこれ、、、導入部分から面白さが漂ってくるんですけど。才能の差ってやつか!俺が今まで書いてたやつは、ゴミですか。ゴミですか!!


[凄すぎて参考になりません。]

自分の小さなプライドを守るため批判をする事しかできなかった。

ごめんなさい。僕は醜い豚です。


[そんな事無いわよ。せっかく例文を出したのだから、これを使ってあなたの小説【ランニングウェイ】でアレンジしてみなさいよ!]


簡単に言うなよ、、、。

[できません。]

そんな才能も無いのです。

あったらもうやってます。


[まずは、【ランニングウェイ】の物語を箇条書きにして書いてみるといいわ]


わかった。まずは試しだ!!やってみよう。

書読は、ペンとノートを持ち出した。


【ランニングウェイ】

・異世界転生

・主人公 奈多 蒼

・ユニークスキル『ランニング』を女神から授かる

・『ランニング』は、走ると経験値をもらえる。

・レベルアップシステム。

・仲間はいない。

・ダンジョンを夢見る少年

・最難関ダンジョンをクリアすると。夢が叶う。


こんなもんかな。

[できました。]


[じゃぁこれをさっきの例文に当てはめてみなさい]


箇条書きにしたせいか。すんなりアレンジする事ができた。


異世界転生。僕らの世界では、そう呼ばれていた。

10年前突如現れた魔法陣によって僕は異世界に転生したのだった。


次は、、っとこれは無理じゃねぇーか?

この世界に仲間はいねぇーし。


[仲間いないけどどうしたらいい?]


ピロンッ!

[頑張って!!想像力が命よ!]


うぐぐぐっ。考えろー燃えろ俺の想像力!!


「ここは、こうで、あれはこうで、ありゃおかしくなった。えーと。こーして。あーして、できた!」


書読は、文章を確認する。



________________________


異世界転生。僕らの世界では、そう呼ばれていた。

10年前突如現れた魔法陣によって僕は異世界に転生したのだった。


生まれ変わって、新たな夢を持つ少年。

その名は、奈多 蒼。現在の名は、シャルロット・アルト。

ひょんな事からダンジョン攻略を目指す事になった僕。生まれてから10年、未だにダンジョンに行った事無いんだよなぁ。

「はぁぁ......」

 


________________________


どうだ!自信満々にぷくぷくさんに、小説を送る。



ピロンッ!!

[合格よ!!凄く引き込まれたわ!!]


ぷくぷくさんのラインを見て書読は、ニヤニヤが止まらない。

「ほめられたぁぁぁ。普段貶されてる人から褒められると嬉しいなぁぁ」


書読は、パソコンに向かってガッツポーズをするのであった。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

まとめ。

・弁解と説明は、あまりしない。

・一話目は、気持ち長めに、丁寧に。

・一話目は、ワクワクさせる展開を作ること。

・ワクワクとは、主人公を活躍させるのがセオリー

・物語導入の世界観の説明は、なるべく早く済ませるように。


【参考書物・動画】

・ワ◯ピース

・銀◯

・石◯衣良 小説スクール第一回(1/3)




作者の考えや学んだ事を小説にしています。

間違っているところもありますので

暖かい目で見守ってくれると嬉しです。

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