12の倍数時間

 カーテンは締め切られ、暗くなった部屋にパソコンの画面の光が青白く照らす。


「うわぁー、負けた!」


彼はそう叫んで両腕をぐっと天井に突き出す。ふと壁にかかったアナログ時計を見上げると、ゲームを始めた時間で時計が止まっていることに気づく。

 彼は仕方なく自分のスマホを手に取り、時刻を確認するがアナログ時計の標す時間と全く同じである。

 彼は固まってスマホの画面をじーっと見つめていると、画面の時刻が1分だけ進んだ。

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