子供同盟とスライム
「ん? わっ!?」
凍死をなんとか凌いだ後に、謎の球が急にウニョウニョと動き始めた。さっきまでとは打って変わり、軟体的になっている。
「こ、これ魔物だったんだ。スライム? にしては少し白いような……」
『…………』
僕の瞳をジッと見つめている(ような気がする)スライム。何かを訴えかけているような気がするけれど、理解することができなかった。
なんとかスライムの意地を汲み取ろうとしていると、捕まっている人のうちの一人が目を覚ましていた。
「いぃててて……んぉ? ここどこやねん!! 洞窟ぅ!!?」
緑色の髪と茶色い目。背は僕と同じくらい小さく、声も高いからまだ子供だろうか。
すぐに駆けつけ、両手首を縛られている紐を解く。
「今解くよ! もう大丈夫だからね」
「おん? なんで子供がこんなとこおるん?」
「ぼ、僕は成人してるよ……。君も大丈夫? この中にお母さんとかいる?」
「あぁん!? 俺だってもう成人しとるわボケ!!」
「えっ」
絶対子供かと思った……。
「お前、俺と同じように子供に間違われて苦労しとるやろ。わかるで〜?」
「ああ、わかります!? どこかに行っても『お母さんとお父さんは?』って言われたりするのとかです!」
「わかるわ〜。ごっつ迷惑なんよな。……俺は商人やっとるジュストや。こんな
「ライトです! よろしくお願いします!!」
なぜかここに子供(見た目)同盟が締結された。
「おいおい、ライトはん、そいつぁどーゆーこってぃ?」
「何がです?」
「その魔物や。休眠中やったはず……だが目覚めとるなぁ。しかもお前さんに懐いとる。そいつぁ俺の商品だが、色々とむずいからなぁ。お前さんにやるとしよう」
『……!』
いつのまにか僕の頭の上に乗っていたスライムが、少しパァーッと明るくなって嬉しがっているように感じられた。
「そこのべっぴんなお嬢さんもあんがとな。状況はようわからへんけど」
「どーいたしまして〜」
……なんだかミアは不機嫌だった。ジトーっと僕の頭上のスライムを睨みつけるばかりだった。
「ちょい外出てみてええか? こいつらが目ぇ覚めるのもうちょい先みたいやしな」
そう言うと、外にスタスタと歩き始めた。僕も置いていかれないようにその後ろをついていった。
【追記】
テスト終わったゃ〜〜!!
ので、更新頻度上がると思います!
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