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「一限って何?」
隣の席の水谷さんが私に尋ねる。
「英語じゃないかな」
「ありがとー、智絵里ちゃん」
智絵里が勝手に答えてしまう。それほど自然に、3人は私の身体に群がっているのだ。
3人が私を玩弄し始めてからというもの、私は全身を同時に責め立てられる快楽に耐えなければならなくなってしまった。まず、私の匂いを嗅いでは上品に、いやらしく、耳元で囁きかけてくる愛生。背中に当たる彼女の大きな2つの膨らみも、私の煩悩を掻き立ててくる。
それだけではない。私の目線にはいつも智絵里が入り込んでくる。何故なら、彼女は私の胸を躊躇いなく揉んでくるからだ。彼女が胸に触れた瞬間、その感触は私に伝わり、それが私の快感に変わる。
太ももには希乃が張り付いている。彼女は私のスカートに手を入れて太ももを執拗に弄り続ける。時折舌で舐められたような感触を覚える時さえある。そして、そんな時は彼女の息遣いまでもが伝わってくるのだ。
(時折辛抱たまらず授業中に来ることもあるが)いつも休み時間になる度に彼女達は私のところへ駆け寄ってくる。まるで餌を待つ犬のように。今日もだ。
「ねぇ、茉奈ぁ」
寝たふりをしていたがバレているようで、声をかけられてしまう。
「どうしたの?」
そう言って顔を上げた途端、私の唇は塞がれてしまった。それは、他の誰でもない、智絵里だった。キスをしている間中、彼女の鼻息を感じる。それが妙にくすぐったくて、でも気持ち良くて……私は思わず身じろぎしてしまう。すると、それを見た希乃はすかさず私の太ももの裏に手を這わせてきた。
「んっ!」
突然与えられた刺激に驚き、私は声を上げそうになる。しかし、それも全て飲み込まれてしまい、結局彼女にされるがままになってしまった。
やがて、智絵里の顔が離れていく。やっと終わったかと思い、ほっとしていると今度は私の頬に柔らかいものが押し当てられた。
「あむぅ……」
これは……愛生の手?
「戸倉さん……今日もなんて♡濃厚なフェロモンを撒き散らしてらっしゃるんでしょう♡♡はぁ♡くんっくんっ♡」
相変わらずこの子は何を言っているのか分からないけれど、とにかく興奮しているらしい。そのまま私の顔を両手で掴み、私の顔を好き放題に弄び始める。口の中まで指を入れられて、口内をぐちゃぐちゃにされながら私はただ耐えることしかできなかった。旋毛に絶えず空気の流れとこそばゆさを感じる。ようやく解放される頃にはもう授業開始直前になっていた。
そして、放課後になると3人のお楽しみが始まる。私が着替え終わる前に彼女達が私を取り囲むようにして立っている。
「ねぇ、今日はどうして欲しい?」
そう言いながら、智絵里が私に抱きついてくる。
「えっと……」
言葉が出て来ない。こんな状態で言えるはずがない。
「んふ♡教室は暑かったですわね♡汗ばんで……すっかり匂いが強くなってますわよ♡♡」
「茉奈……太もも、今日もとっても、むっちむちだよぉ♡♡♡」
本能は正直で、身体は勝手にむず痒くなっていく一方、理性は3人を弾き返そうと懸命に働いている。だが、そんな抵抗も虚しく、彼女達の前では無力だった。
「やめ、……んん」
反抗の言葉は快楽にもみくちゃにされ、形は儚く脆く崩れ落ちる。
「いい加減素直になりなさいよ♡あんただって本当はもっと気持ちよくなりたいって思ってるんでしょ?ねぇ、教えて♡♡♡」
「……」
「わ、私、も……太もも美味しくてっ……ふわふわで……はぁ♡」
「茉奈ぁ、希乃ばっかりずるいよぉ。私もおっぱい触りたいっ!ねぇ、いーい?♡♡♡」
3人がかりで私を攻め立てる。
「だ、だめっ……っん、きぅ……!?♡」
必死になって声を上げるが、それもまた快楽を助長させるだけだった。
「あら、今日はまだ強情を張るんですのね♡♡仕方ありませんわ♡じゃあ、こうしましょう♡」
愛生はそう言って、背徳感さえ覚える奇妙な、淫らな笑みを浮かべる。
「3分です♡私たちの本気に耐えられれば、今日は諦めるとしましょう……でももし耐えられなかったら、……ふふ♡その時は、是非お母様に帰りが遅くなるとお伝えください♡♡♡」
「なっ!?︎」
「大丈夫ですよ♡私達も鬼ではありませんから♡♡♡」
智絵里もひょっこり顔を出して笑う。
「そーだよ、3分だけ耐えればいいだけの話じゃん?♡」
「さぁ、始めましょ?」
そう言って愛生が私の背筋に触れる。ぞくぞくぞくッ!と神経が反応して跳ね回るような感覚に奥が内気になる。「タイマーはこちらで用意しましたわ。さぁ、スタート♡」
その合図とともに愛生の手が私の背中の上を這い回り始める。首筋をなぞられると変に気持ちいい。
「うっ……くぅ……ん!」
私は歯を食い縛って耐えようとするのだが、智絵里の手が私の胸を揉みしだいて、力が抜けてしまう。
「ほら、茉奈ぁ♡頑張れ♡♡♡」
智絵里は私の耳元で囁き続ける。彼女の吐息が私の思考を溶かしていく。
「はぁ……はぁ……」
「あと2分♡」
愛生の手つきは段々といやらしくなってくる。盛り上がった背骨の嵶を細い指で何度も往復されると、まるで電流が流れたかのように全身が震える。
「んああっ!!︎」
「もう、こんなにビクビクさせて♡♡♡」
「残り1分♡」
希乃が私の前に立ち、脚の付け根にれろ、と舌を這わせる。
「ああ、にゃ、っだ、め♡、それぇ!♡♡♡」
「我慢しないと、負けちゃいますよ?」
希乃の柔らかい唇が私の太ももの肉に吸い付いてくる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
「ラストスパート♡」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
もうダメだと思った瞬間、タイマーが鳴る。
「はい、終了♡残念ですが、私たちも退かなければなりませんね」
「もー、ちゃんとイってよね、茉奈!……って、希乃、いつまで吸ってるのよ」
「……ちゅ、っえ、ぇ、もう終わりなの……?はやい、よ……」
「はーっ……はーっ……」
おかしい。いつもの3人でさえ3分もあれば事は済ませたはずだ。それがどうして、今日に限って……。
モヤモヤしたものがお腹の底の方に残る。
「あ、のさ……3人とも」
「どうしたの?茉奈」
心臓がドクンドクンと大きく脈打つのを感じる。
「今日はこの後予定ないから……もう少しだったら……いいよ?」
3人は目を輝かせて抱きついてくる。
「やーっと素直になったね♡♡♡」
「茉奈……♡♡♡」
「じゃあ、今度はこっちにお願いしますわ♡」
「次は私のも、舐めて?」
私は私で、やっぱりいつもこの状況を受け入れてしまっていたのだった。
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