第4話 私は…。

私は誰?私は誰なの?ここはどこ。

オカアサンと呼ばれる人が泣いている。オトウサンは、まだ来れないと聞いた。

言葉は分かるのだが、人と呼ばれるものが分からない。

死んだはず、闘いで。いや…そのずっと前に。

どの記憶が本当なの?

あの飛び降りた時に…。


「あのさ、皆さん誰?」


私は恐る恐る聞いてみた。


「お父さんだよ!」

そうだそうだ。って私のお父さんのような…。

でも、のような。


「生きててくれてきっと、お母さんも喜ぶよ。」


お母さんは、私が生きててくれてのだろうか。


遠話魔法コールか、こんな時に。」


そう言うとお父さんは、呼ばれる人が何かに呼ばれたように話しかけて部屋を出ていった。

ここは病院なのか。でも病院にしたら茶色すぎない?点滴もないし。

どこなんだここ。

コンコンと音がした。


「…ユニス、ユニス・ワルードです。」

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