学校祭を楽しもう!~その8・総合結果発表~

「これで全ての競技が終わったようだな、山川よ」

「そうだな。このあとの閉会式で、まず体育祭単体での順位発表。それから学校祭の総合順位発表だな」

「合唱祭は学年三位、全校だと八位だったよな?」

「歌よりも、お前の果敢なパフォーマンスに対する票が大きかったような気がする」

「忘れてぇぇぇ! もう忘れてくれよ、記憶の中から抹消してくれよぉぉぉ! っていうか山川のせいだからなぁぁぁ!」

「俺だってまさか本当にやるなんて……思わなかったわけでもないが、本当にやるとはな」

「うっ、うっ……ええと、文化祭は何位だったっけ」

「学術展示が全校六位で、クラス企画の生徒投票は十七位。後者については、『糸コンニャクが不快だった』『オナモミが取れなくて困った』『オバケが怖いというより鬱陶しかった』といったクレームが大量に寄せられたそうだから、順位が振るわなかった最大の要因だろうな」

「お、俺のせいじゃないだろ、企画の時点で止めなかったみんなの責任だろぉ! そのぶん、体育祭はぶっちぎりで学年一位を勝ち取ったらしいし!」

「お前の力走が順位に大いに貢献したことは認める。とは言え、体育祭で全校上位に食い込んだとしても、総合では全校で十位以内に入れるかどうかってところか。学年なら三位以内に入ってるかもな」

「うう……俺の目標は、そんなに低くなかった」

「二年生が総合優勝を狙うのは無謀だって、最初から言ってただろ。最高学年の来年こそ優勝を目標に頑張ろうぜ」

「総合優勝なんて、そんなもの、どうだってよかった」

「は? だったら、一体何を狙ってたんだよ」

「俺の力が足りなかったから……俺があの時、大魔王にトドメをさせなかったばかりに……最後の魔法を防ぎきれなかったばかりに!」

「ちょっと待て、どこから話がすり替わった」

「ちくしょー、山川……山川あああぁぁぁっ!」

「俺の死亡展開みたいな絶叫はやめろ」

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