学校祭を楽しもう!~その2・合唱祭当日~
「見てくれ山川! どうかな、俺、似合ってる? トレンドっぽく着こなせてる?」
「クラスTシャツの着こなしにトレンドも何も無いとは思うが、悪くないんじゃないか? うちのクラスのデザイン、割とセンスいいよな」
「へへへ、これでクラスの団結力がいっそう高まるよな。絶対優勝するぞぉぉぉ、コラソぉぉぉぉぉ!」
「どんな掛け声だ。得点や勝敗がはっきりしてる競技ならともかく、合唱じゃ審査員も配慮して加点するだろうから、俺たちが上級学年を差し置いて優勝するのは難しいと思うぞ」
「ああもう、せっかくのやる気に水を差すようなこと言うなよ、山川ぁ! 母さん、お前をそんな子に育てた覚えはありませんよ!」
「奇遇だな、俺もお前に育てられた記憶は一切無い」
「合唱だってなぁ、最終的には実力がものを言うんだよ! 審査員が三年生に下駄を履かせて、なお足下にも及ばないくらい、圧倒的かつ素晴らしい歌声を披露してやろうぜ!」
「まあ、俺たちだって頑張ってきたわけだし、練習の成果は発揮したいよな。舞台でちゃんと声が出るように、今のうちに発声練習でもしておくか」
「おっしゃあ、いくぞ発声練習! ♪ダ~↑ダ~↑ダ~↑ダ~↓ダ~↓!」
「どうしてあえて『ダ』をチョイスした。濁音が耳につく」
「いくぞ腹式呼吸! ヒッヒッフ~ゥ、ヒッヒッフ~ゥ!」
「何を出産するつもりだ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます