学校の不思議を探ってみよう!~その1~

「なぁなぁ、山川!」

「どうした、田中」

「部活の先輩に聞いたんだけど、この高校にも七不思議があったんだな!」

「ああ、それなら俺も聞いたことあるな。こうも全国津々浦々の学校に七不思議が存在してると、もはや学校存続の必須条件なんじゃないかと勘繰りたくなる」

「いいよなぁ、学校の七不思議! 忍び込んだ真夜中の学校で、次々と巻き起こる怪奇現象に、一人また一人といなくなる生徒たち……そして吊り橋効果によって生まれる青春ラブロマンス! ヒューウ!」

「何が青春ラブロマンスだ。吊り橋から足踏み外して激流に呑まれろ」

「それで、山川は全部の不思議を知ってるのか?」

「いや、俺が聞いたのは七不思議があるってことくらいで、話の内容はほとんど知らない」

「そうかそうか、ならば聞かせてしんぜよう。我が校に古くから伝わる、七.四不思議の全てを……!」

「どうぞご自由に……ん?」

「どうした?」

「ななてんよん?」

「あ、そうそう。『学校の七.四不思議』の端数を四捨五入して、『学校の七不思議』」

「〇.四ってなんだよ」

「それでは早速、一つ目の不思議、音楽室で起こる怪奇について――」

「〇.四ってなんだよ?」

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