授業のノートは真面目に取ろう!

「おはざーす、山川! 珍しいな、お前が遅刻なんて」

「風邪気味だから念のため受診してきたんだ。一時間目は数学だったよな。ノートを写させてもらわないと」

「あ、俺の、俺の! 俺のノート貸してやるよ!」

「お前の? いいよ、仲楯に頼むから」

「なんだよ、山川が困ると思ったから今日は頑張ったんだぞ? ほら」

「そこまで言うなら、しばらく借りるぞ。えーと、ここからか」

『問1 四角形ABCDは円に内接するから C=  』

「(式が途中で終わってるし)」

『問2 ΔOLMに余  』

「(式にも突入できてないし)」

『問3  』

「(問題番号しか無いし)」

『門  』

「(もはや“問”の途中で力尽きてるし)」

『牧先生の初恋の人は、中学二年生の同級生のリカちゃんで、告白したがあっさりフラれた。リカちゃんがメンクイだったせいだそうだ。』

『オレが授業中に起きてるなんて、天ぺん地いの前ぶれだそうだ。』

『っていうか、今すぐ地球がバクハツするんじゃないか、だそうだ。』

「田中、お前のノートなんて二度と借りない」

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