そろそろ真面目に授業を受けよう!

「次って数学だよな、山川?」

「そうだけど」

「やっべえ、教科書ど忘れした! 二組って、火曜日数学あったよな?」

「今日は時間割変更らしいぞ」

「げ! だったら五組は?」

「確か、先週からまとめのプリントに入ってるんじゃないか」

「マジかよ! っていうか、山川、なんでそんなに他クラスの時間割事情に詳しいんだ?」

「たまたまだよ。で、どうするんだ?」

「こうなれば仕方がない、最終手段だ。山川、俺が可愛いなら、お前の教科書を俺に渡すんだ」

「可愛くないから渡さない」

「あの写真をバラ撒くぞ」

「誰がそんな手に騙されるか」

「ちぇー。もう、いっそ教科書無しで授業受けるか。どうせ教科書なんて暗号同然なんだし」

「最終的に開き直ったな」

「そもそもどうして人生に勉強が必要なのか未だに分かってないし」

「小学生からやり直してこい」

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