調理室へ行こう!
「調理実習って、班編成によってはとんでもない代物が生み出される可能性があるから油断大敵だよな」
「何をブツブツ言ってるんだよ、山川。ねぇねぇ、俺は何をすればいい?」
「そうだな。キュウリの先端を包丁で切って、切断面をぐるぐる擦り合わせてろ。ニガリを出すんだ」
「おおー、なんか白いのが出てきた!」
「オッケー、俺が次の指示を出すまで、ずっとそうしてろ」
「……山川、お前、体よく俺に手を出させまいとしてないか?」
「……田中にしては察しがいいな」
「ひっでぇ、山川! 俺だって料理くらいできるっての!」
「だって、お前に重要な作業を任せたら、命の保証まで無くなりそうだし」
「お前だってプロでもなんでもないくせに! 塩と砂糖を取り違えたりとかするくせに!」
「誰かそんな初歩的なミスするか。お前じゃあるまいし」
「俺はせいぜい、醤油と墨汁を取り違える程度だ!」
「墨汁が調理室に置いてないのが幸いだ」
「サラダ油と食器洗剤を取り違える程度だ!」
「今すぐ調理室から出て行け」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます