第6話 懲りずにナンパ待ちの時に釣れた友達

まあ、「自分がせっかく超絶絶世美少女なのにこの可愛さを使わないのはもったいない!」とゆうことでナンパされに行っていた頃だった。


「あの…」


そう言われ振り返ったら結が居た。化粧をしてるのかいつもより可愛かった。うん。その時ほど本気でお化粧を学ぼうと思った事は無いね。

で、友達が釣れてしまったので焦りに焦りまくって返事をしてしまった。


「は、はい…」


無視して立ち去れば良かったのに最悪である。

もしかしたら魔法少女だと気が付いたのか?

そう思い、汗を大量に流しながら言葉を待つ。


「貴女…憐美君の妹さん?」


魔法少女だと気が付かれていなかった。

本当に危なかった…いやマジで。


「え、ええ…。貴女はお兄ちゃんの友達ですか?」


自分を兄だと言うのにちょっと拒否感を覚えながら設定を思い出した。

憐美の妹で通信制の学校に通っている。

兄の自宅に住んでいるが、よく友達の家に泊まりに行っている。

他は考えていない。まあ、その場で適当に組み立てれば大丈夫だろう。

さて、どう出るか…


「ええ。そうよ」


「あ、いつもお兄ちゃんがお世話になっています」


「いや、どっちかと言うとこちらがお世話になってるわ。あんたの兄。結構いい人よ」


「ありがとう…ござい…ます」


なんだろう。めっちゃ恥ずかしいし。

え、そんなに頼りに見えてた?マジで?え、嬉しいんだけど恥ず!

いや!お世辞だと受け取っておこう。いや、多分そうだ。俺も結の家族に出会ったらお世辞だとしても頼りになる良い奴だと言う。実際そうなんだが。


「せっかくなので、お茶でもいかが?時間があればなのですが…」


「え、良いのですか?」


「ええ。すこし、あれの妹とも話してみたいし」


あれの…

お世辞だとゆうのは確定した。

あれって…俺をあれって…

オシャレなカフェに来た私達二人は何気ない雑談で楽しんでいた。

まあ、一応ナンパって事になる…か?

なるか。よし。

まあ、本当に何気ない話だった。

例えば…


「そうそう。あのね?私、ちょっとバイト先の店長と一回口喧嘩になってね?唐揚げにレモンか塩かの話なんだけど…店長塩なのよ!!」


はぁ...


「それで多数決したら店長以外レモンだったからレモンに決まったんだけど、店長って肩書きを利用して突然塩を振りかけたのよ!!」


へぇ...


「本当にありえなくない!?」


「そんな店長いやですねぇ...」


「そう?やっぱりあなたもそう思う?だよね~」


ってな感じで雑談(愚痴)を楽しんで(表面上)きました。ハイ。

何気に疲れた…ブラックなのかホワイトなのかわからない敵さんの内面を聞いて用事があったらしくそこでお別れ。

次会う時は話題を作ろう…疲れて心が漂白されてしまう…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る