第3話 平和な戦争(前編)
突然ナイフを取り出して人に刺したけど、死んでないよ?
この血だってすぐに消えるし、そこで倒れているのも寝てるだけだよ?
まあ、向こうさんは実弾を使うし。なんか不平等な気がするけど。ハデスの真意は平和な世界征服だ。そこでこの対人用幻覚催眠バトルナイフだ。いや、まじで最初はビビったよ?目の前で突然このナイフで動物を刺したんだから。そんな光景を見たらだれでも(うわっ)って思うでしょ?
まあ、死んでない事は向こうさんも知ってるので容赦なく来るはず。
「あ、アンタ!人殺しをそんなに平然と…」
え?人殺し?
いや、でもしっかり息してるよ?
「いや、死んではないわ。ほら、しっかり見て。刺されたはずの胸がなにもなかったかのように穴が塞がっているでしょ?」
そうそう。説明ご苦労さん。
まあ、とゆう事で捕まったとしても殺人未遂か脅迫で牢獄入りするだけなので…いや。でも学生の俺にしては重罪みたいなもんだけどね?
おっと、今は戦闘中だ。しっかりしないと…
「ほら、来なさい。実力を確かめてあげる」
「ッ!?」
おお。煽ったら怒った。短気だねぇ。
「人を物みたいに言った事後悔しなさい!」
お、武器をもっ…え?あれが武器?SFじゃん。え?なにあれカッコよ。欲しい。
ビームソード?いや、でもなんか穴あるしビームガンソード?
とりあえずカッコいい。
「ウェポンズフリー。行きましょうマスター」
「ええ。行くよ!!」
ファ!?喋るの?え、なにそれ欲しい。
ってあぶな!?一瞬で詰められた。
でも、そんなに近いと「逆に好都合」
「え?」
理解できない速さ、動作で組つき首を絞める。
まあ、これで殺人未遂は逃れなれないね~。はぁ…
「ん?」
なにか見覚えがあるな。
なんかクラスメイトになにか…こんな顔の人が居た気がする…
気のせいか。
「離せぇ~!!」
「チッ!」
単純な力比べじゃ向こうに分があるか…ここは一旦離れて体勢を建て直すしかないか。
「ハァ…ハァ…」
「もう息切れ?弱いしつまらない。あの威勢はどこに行ったの?」
上品で丁寧に煽る。
ちょっと子供っぽくしてるのがチャームポイントだ。年相応な口調も取り込むことでロリコンやドMからの人気UPは間違いないだろう!との事。
ちなみにお姉ちゃんから聞きました。
いや、それを聞いた時は女性不信に陥りましたね。はい。
「クッ!」
いや、まだよ!とか。今のはウォーミングアップよ。とかじゃなくてクッ!って…えぇ…
手加減するか…
「じゃあ…次は私から行くわね?」
足に力を込めて前に出るのと同時に能力を使う。
空間をねじ曲げて距離を縮めた。
声を出す前にナイフを突き出した。
ガードしようと武器を構える前にナイフが戦闘衣装に届く。いや、届いたはずだった。
刺さらない。
真っ直ぐ垂直に刺したはずなのに刺さらない。
いや、服が切れてる。ダメージはある程度伝わっているらしい。
一度離れて時間を確認する。
まだ5分…ならちょっとやりたかった事があるから。それで時間を潰すか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます