異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った前世の知識は魔王級。家族には捨てられたけど、世界法則には気に入られた気がする。帰って来てくれと言われても、もう遅い。プログラム的呪文で最強無双~
第426話 ランクアップ試験と、各人の奮闘と、回復魔法
第426話 ランクアップ試験と、各人の奮闘と、回復魔法
ランクアップの試験の日が来た。
修練場に入ると試験官は驚いたことにあのイクリだった。
俺に絡んで魔法でぶちのめされた奴だ。
「くくくっ、今までの恨みを晴らさせてもらうぜ。試験での魔法は禁止だ。さあ誰から行く」
「じゃあ私から」
リニアが進み出た。
あー、ご愁傷様。
リニアの髪の毛がざわめいた。
そしてイクリの首に絡みつく。
「くひっ」
イクリが喉をかきむしる。
髪の毛は解けない。
そしてイクリが倒れた。
セレンがイクリに活を入れる。
「がはっ、ぜぃぜぃ」
「まだやる?」
「くそっ」
「どうなの?」
「合格だ」
「次だ。次はお嬢様みたいなお前だ」
あー、よりによってレクティか。
レクティは弱そうだけど強い。
特に毒を使わせたら、手に負えない。
「では一手お願いいたしますわ」
「掛かって来い」
レクティがハンカチを振った。
「な……」
イクリは気絶した。
「合否の判定をお願い致しますわ」
イクリが泡を吹き始めた。
セレンが解毒剤を飲ます。
「ひぃひぃ、毒なんか使いやがって」
「あら、もっとも穏便な手を使ったまでですけど」
「くっ、合格だ。次だ。次は木剣を持った普通そうなお前」
指名はセレンだった。
セレンは魔法も凄いけど剣もなかなかだ。
「ご教示お願いいます」
そう言ってセレンは突きを放った。
狙った箇所は全て急所だ。
目を突かないのが優しさかな。
「ぐがっ、ぐっ、ぐわー。参った」
セレンが一礼して引き下がる。
「次は目つきの悪いお前だ」
あー、マイラを指名しちゃったか。
俺ならマイラは実力を見ないで合格と言うところだ。
「じゃあ、ほいっと」
木剣を持ったマイラがするするとイクリの死角に滑り込む。
「はっ、どこだ。ぐはっ。姿を見せろ。ぐわっ、ぐがっ、お前、卑怯だぞ。かはっ」
もうタコ殴りというしかない。
イクリは全身打ち身だな。
そして、マイラが攻撃を辞めた時は、イクリは完全に目を剥いてた。
「タイトはもっと凄いけど」
「ぐっ、全員合格だ。はぁはぁ、ぐぁ……」
俺はやらないで良いらしい。
マイラの止めの一撃にイクリが気絶しちまったしな。
マイラ鬼畜だな。
合格だと言っているのに攻撃するとは。
マイラがイクリの持ち物を漁る。
合格の印章を見つけ出して、俺達の試験票に押した。
そして、俺達はそれを受付に提出した。
「みなさんEランクになりました」
俺達は無言でギルドカードを受け取った。
そしてギルドカードを念入りに調べる。
Eランクで間違いないようだ。
それにしてもイクリを試験官にするとはな。
持ち物を漁った時に見たイクリのランクはCだった。
あんなのでCランクになれるなら俺達もすぐだな。
さて、回復魔法だ。
俺は仮病の打ち身が痛いので回復魔法を掛けてくれるよう依頼を出した。
受付嬢がなぜか嬉しそうだった。
そして、回復職の冒険者がやってきた。
「忙しいから、ちゃっちゃとやりますよ。【われは内包する、魔法規則。かの者は目の前にいる者。かの者をレベル1回復魔法に受け渡し、魔法情報を受け取れ。魔法情報にあるもので癒せ。回復魔法】。どうですか。打ち身ならレベル1で問題ないはずです」
「ありがとうございます」
回復魔法のレベルを上げないとな。
スラムで闇医者を始めた。
回復魔法のプログラムを組んだのは言うまでもない。
最初はレベル1連打で重病も治した。
次第に上がる回復魔法のレベル。
【われは内包する、魔法規則。かの者は目の前にいる者。かの者をレベル5回復魔法に受け渡し、魔法情報を受け取れ。魔法情報にあるものでウィルスを駆逐せよ。病気回復魔法】
こんな感じで亜種の魔法も作った。
レベルが上がった回復魔法を魔道具にする。
「こりゃ買い取れないな」
渋い顔の魔道具屋のヒバ。
「何で?」
「教会が敵に回るからだ。やるならスラムでこっそりと流せ」
これだから、既得権益は。
顔役に魔道具を持っていくと、これまた渋い顔。
「こんなのを流したらスラムを潰されちまう」
「やばそうだね」
「だが、ほしい。スラムに医者は来ないからな。病人が出た時だけ使おう。だから5つで良い」
大儲けにはならなかった。
ウィルス駆除はやばいらしい。
なぜなら、この世界の人達はウィルスを認識してないからだ。
認識してない物は駆除できない。
こんなのは教会の秘儀クラスに匹敵するらしい。
口封じされるほどのやばさだ。
今は力を蓄える時。
大人しくしておこう。
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