第195話 即死防ぎと、魔石圧縮と、新人

 あー、暇だな。

 俺達はおも研の新人勧誘の為にビラを持って立っている。

 去年はリニア一人だったから、実質ゼロみたいな物だ。

 おも研は今一つアピールが足りないのかもしれない。


 ビラは貰ってくれるんだけどね。

 4人にビラ配りを任せ、俺は魔法の構築を始めた。


 石の即死攻撃を防ぐ魔法だが、こんな感じだ。


extern void magic_diffuse(MAGIC *mp);

extern void mclose(MAGIC *mp);

extern MAGIC magic_make(char *target_obj,int target_size,int image);

char mana[10000]; /*自然界の魔力10000*/


void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 while(1){ /*無限ループ*/

  mp=magic_make(mana,sizeof(mana),IMAGE_PARTICLE); /*魔力を魔法登録*/

  magic_diffuse(mp); /*拡散させる*/

  mclose(mp); /*魔法を終わる*/

 }

}


 こんなのでどうだろうか。

 これを魔道具にするとして。

 魔力消費が大きそうだから、大きい魔石を使う事になるだろう。

 そうなると指輪がごつくなる。

 それで、魔石を圧縮しようと思う。

 とうぜん魔法でやる。


extern MAGIC magic_make(char *target_obj,int target_size,int image);

extern void magic_trans(MAGIC *mp);

extern void mclose(MAGIC *mp);

char magic_stone[100]; /*魔石100立方センチ*/

void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 for(i=0;i<10;i++){

  for(j=1;j<10;j++){

   magic_stone[i]=magic_stone[i]+magic_stone[i+j*10]; /*魔石を圧縮*/

   magic_stone[i+j*10]=0;

  }

 }

 mp=magic_make(magic_stone,sizeof(magic_stone)/10,IMAGE_BALL); /*魔石を魔法登録*/

 magic_trans(mp); /*現象に変換*/

 mclose(mp); /*魔法を終わる*/

}


 こんな感じで10分の1の大きさにした。


 おっと、新人を一人ゲットしたらしい。

 入部届けに名前を書いている男子生徒がいる。

 あれっ、どっかで見た事があるな。

 どこでだろう。


「リッツです。よろしくお願いします」

「敬語は良いよ。会長のタイトだ。よろしく。どっかで会った気がするんだが」


「私、思い出した。入学試験の時に私の前に試験をやった人」


 セレンがポンと手を打った。


「おお、そうだ。スッキリしたよ。思い出せなくてモヤモヤしてたんだ」


「2浪して入ったんだ」

「苦労しているな」

「もう、腫れ物を触るような家族の態度がやりきれなくて」

「そうなんだ」


 コネクタ、ベスの兄妹もやって来て、入部届けに名前を書いている。

 今年はこんな所で終りかな。


「みんな知っていると思うけど、会長のタイトだ。よろしく。マイラとレクティとセレンとリニアは俺の婚約者だ」

「は、ハーレム。う、羨ましい」


 リッツの羨まし気な目線が気持ちいい。

 だが、ハーレムは楽じゃないんだぞ。

 その苦労を語ると嫌味になるだろうな。


「リッツ、早く彼女を作るんだな」

「持っている男はこれだから」


 そうリッツが言った。


「お兄ちゃんも頑張らないと」

「ベスだって彼氏いないだろ」

「言ったなぁ」


「俺なんかどうです」


「リッツやるな。さっそくベスに粉を掛けたか」

「手近な所で済まそうと言うのが駄目ね」

「リニア言ってやるなよ。必死なんだ」


「ごめんなさい」

「振られちゃったね」

「マイラも追い打ち掛けてやるなよ」


「俺なんか、どうせ2浪野郎だ」

「ほら、いじけちゃただろう」

「わたくしが良い人を紹介してあげます」


「是非お願いします。レクティ様」


 リッツがレクティを拝んでいる。


「立ち直りの早い男だな。今日はこれからデートの予定だったけど、おも研のメンバーでお茶しに行こう」


 みな賛成して、お茶をしに街に出る事になった。

 新メンバーも加わったし、これから賑やかになるだろう。

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