異世界で俺だけがプログラマー~転生して蘇った前世の知識は魔王級。家族には捨てられたけど、世界法則には気に入られた気がする。帰って来てくれと言われても、もう遅い。プログラム的呪文で最強無双~
第108話 岩場と、ロックリザードと、ブリザード
第108話 岩場と、ロックリザードと、ブリザード
オーガの領域を出て行くと、岩場が現れた。
木が生えてなくてゴツゴツした大きい一枚の岩が風景を構成している。
崖や谷はあるが、平らな所が多いので、そんなに歩きづらくはない。
しばらく行ったところ。
「岩が動いているぞ!」
「本当ね。動いてる。あれっ目があるよ」
俺が驚きの声を上げるとマイラが目を見つけた。
動いている岩はトカゲのでかい奴だった。
前世の軽トラよりでかい。
谷の底を悠々と歩いている。
「たぶんですけど、ロックリザードだと思います」
レクティはそのモンスターを知っていた。
「お金になるなら狩るけど、どうなの」
「皮が堅くて軽いので良い防具になります」
「よし、狩ろう」
防御力はありそうだな。
爬虫類みたいな物がいたら使いたい魔法があったんだ。
extern MAGIC *blizzard_make(float mana);
extern void bind_move(MAGIC *mp);
extern int mclose(MAGIC *mp);
extern void time_wait(long time_ms);
void main(void)
{
MAGIC *mp; /*魔法定義*/
mp=blizzard_make(10000.0); /*100メートルのブリザードを出す*/
bind_move(mp); /*拘束動きで魔法を動かす*/
time_wait(60*10000); /*十分待つ*/
mclose(mp); /*魔法終わり処理*/
}
ブリザード魔法だ。
爬虫類なら寒さに弱いだろう。
初めてだな魔力を1万も使うのは。
100万ブーストしているから1万ぐらいは大した事がない。
大きさにして100メートルの吹雪が現れロックリザードを包み込んでいく。
ロックリザードはすぐに縮こまって動かなくなった。
10分が経過して魔法が切れた。
死んだかな。
収納魔法で死骸を回収する。
どうやら死んだようだ。
寒さには弱いみたいだ。
ロックリザードは他にもいた。
何を食ってこいつら生きているんだろう。
巨体を維持するだけの食料なんてないぞ。
空には攻撃出来ないようなので、上から観察する事にする。
あー、岩を食っているな。
岩なんて栄養にならないだろう。
不思議だ。
その時、森の方角から地響きが聞こえた。
見るとモンスターが多数岩場に向かってくる。
大きな熊のモンスターが草食のモンスターを追い立てているようだ。
草食のモンスターはロックリザードと熊に挟まれて右往左往し始めた。
ロックリザードが俊敏動き、草食のモンスター達を飲み込んでいく。
熊も草食のモンスターを食らった。
熊とロックリザードは共生関係にあるのだな。
熊が岩場に餌を追い込むのでロックリザードが飢えないというわけだ。
岩場が罠になっているんだな。
不思議の一つが解けた。
しばらく経つと、草食のモンスターはいなくなり、熊は森に帰っていった。
ロックリザードは日当たりのいい場所に陣取ると眠り始める。
俺達は地面に降りた。
「凄かった。大迫力」
興奮、冷めやらぬサイラ
「この魔の森ではこんなのが日常茶飯事なんだろうな」
「猫はまだですか。次を猫希望します」
「今日の探索はここまでだ。空を飛んで帰ろう」
探索を中断する事にした。
魔の森で野営するつもりはない。
モンスターがうっとうしいからな。
今日の獲物を換金したいが、収納魔法を使っているのを他人に見せたくない。
大きい浮かぶ板に載せるのが一番いいか。
街の近くで板を出して、今日の獲物を載せる。
そして、街に凱旋した。
収入は金貨500枚を超えた。
お金は皆で山分けに。
俺にとっては、はした金だが、サイラとダイナは凄く喜んだ。
こんなの序の口だと思う。
奥のいけばもっと金になる奴がいるに違いない。
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