第35話 火力調整付きコンロと、フラッシュと、レーダー

 次の試合まで間が空いたので魔道具の設計をする事にした。

 火力調整付きコンロだ。


extern void magic_delete(MAGIC *mp);

extern MAGIC *ring_fire_make(float mana);

extern void time_wait(long time_ms);

extern int mclose(MAGIC *mp);

extern void magic_trans(MAGIC *mp);


int slide_touch(MAGIC *mp)

{

 int i; /*カウンター*/

 for(i=0;i<mp->magicbufsize;i++){ /*ボタンの面積だけ繰り返す*/

  if(*(mp->magicbuf+i) & TOUCH_ON != 0){ /*ボタンに触ったか*/

   return(i); /*触ったならその場所を返す*/

  }

 }

 return(0); /*触ってない。0を返す*/

}

MAGIC *obj_make(long objsize,int image,int attri)

{

 char *obj; /*魔法のデータ*/

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 long i; /*カウンター*/


 obj=(char*)malloc(objsize); /*魔法の領域確保*/

 if(obj == NULL) { /*確保失敗 この場合は魔力切れ*/

  exit(EXIT_FAILURE); /*処理の終わり*/

 }

 mp=magic_make(obj,objsize,image); /*魔法を作る*/

 for(i=0;i<objsize;i++){

  *(&obj[i])=attri; /*領域を設定属性にする*/

 }

 magic_trans(mp); /*現象に変換*/

 return(mp); /*魔法の情報を返す*/

}


void main(void)

{

 MAGIC *mp1,*mp2; /*魔法の定義*/

 int onoff,old;


 mp1=obj_make(10,IMAGEBLOCK,HOLOGRAPHY); /*スライドボタン生成*/

 onoff=0;


 while(1){

  old=onoff; /*前の状態を保管*/

  onoff=slide_touch(mp1); /*スライドボタンに触った*/

  if(old!=onoff){ /*前の状態と違う*/

   if(old==0){ /*火が点いていない*/

    mp2=ring_fire_make(0.00001*onoff); /*スライドの位置の火力で火を点ける*/

   }

   else{ /*火が点いてる*/

    magic_delete(mp2); /*火を消去*/

    if(onoff!=0) mp2=ring_fire_make(0.00001*onoff); /*スライドの位置の火力で火を点ける*/

   }

  }

  time_wait(10); /*0.01秒待つ*/

 }

 mclose(mp1); /*魔法終わり処理*/

 mclose(mp2); /*魔法終わり処理*/

}


 久しぶりに長いプログラムを組んだ気がする。

 こんな複雑な魔道具を作っている奴はいないだろう。

 この製品で勝てなかったら、ライバルを称賛したい。


 魔法の火の所を光に変えて、明るさ調整付きライトも作った。

 さて、俺の出番がきたようだ。


 対戦相手はエミッタ。

 爆発は威力があるが、殺傷能力の高い魔法は禁止されている。

 その魔法では俺のバリアを突破できないだろう。


「姉様、頑張って!」

「頑張って!」


 子供二人が声を張り上げる。

 エミッタの弟妹のようだ。


「準備はいいか。では始め」


 エミッタが魔道具に触った。

 強い光の爆発が起きて、俺は目が良く見えなくなった。

 だが、心配要らない。


 暗闇でも戦えるように魔法を作ってある。


「【警報装置改】。そこか【電撃誘導】」


 警報魔法を改良したレーダーで位置を割り出し電撃を放った。


「バチっときたのだ」

「勝者タイト」


「姉様、負けちゃった」

「姉様、どんまい」


 ようやく目が見えてきた。


「あっぱれなのだ。切り札が通用しないとは思わなかった」

「あれはなんです?」

「燃える金属を調べていたら、抽出できたのだ。柔らかい金属だけど、良く燃えるのだ」


 たぶん、マグネシウムだろう。

 さすが魔法学園の生徒だ。

 この世界としては科学が最先端を行っている。


 これであと2回勝てば優勝だ。

 ニオブもどうやら勝ち残っているらしい。

 あいつの事だからどんな汚い手を使っているか分からない。


 順位戦5日目は終わった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る