第19話 バリアと、三重バリアと、素敵なマイラ

 ニオブから何時攻撃を受けても良いように魔法を開発する事にした。

 攻撃は間に合っている。

 作るとすれば防御だ。


extern void time_wait(long time_ms);

extern MAGIC *barrier_make(float mana);

extern int mclose(MAGIC *mp);


void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 mp=barrier_make(0.006); /*バリアを張る*/

 time_wait(10*60*1000); /*十分待つ*/

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 これでどうだ。

 結果は失敗。

 何で失敗したか考えた。

 バリアって何で出来ているんだろう。

 深く考えなかったな。


 力場という事は重力か。

 ならこうだな。


extern void time_wait(long time_ms);

extern MAGIC *gravitational_field_make(float mana);

extern int mclose(MAGIC *mp);

void main(void)

{

 MAGIC *mp; /*魔法定義*/

 mp=gravitational_field_make(0.006); /*重力でバリアを張る*/

 time_wait(10*1000); /*10秒待つ*/

 mclose(mp); /*魔法終わり処理*/

}


 うん、出来た。


「マイラ、そこの椅子に斬りかかってみてくれ」

「いいけど、何で?」

「魔法の実験さ」


「行くよ。はあー。とりゃ」


 椅子の手前でマイラの短剣が止まる。


「どんな感じ」

「柔らかい物で、はじき返された感じ」

「金属の様には硬くは出来ないみたいだな。火球の魔法とかどうなんだろう」


 火球の魔法を椅子に向かって放つ。

 弾かれずに通過したぞ。

 ええと重力だから、炎みたいな軽い物には効き目が弱いのか。


 改造が必要だな。

 こんなのでどうだ。


extern void time_wait(long time_ms);

extern MAGIC *gravitational_field_make(float mana);

extern MAGIC *anti_magic_make(float mana);

extern int mclose(MAGIC *mp);


void main(void)

{

 MAGIC *mp1,*mp2; /*魔法定義*/

 mp1=gravitational_field_make(0.006); /*重力でバリアを張る*/

 mp2=anti_magic_make(0.006); /*対魔法障壁を作る*/

 time_wait(10*1000); /*10秒待つ*/

 mclose(mp1); /*魔法終わり処理*/

 mclose(mp2); /*魔法終わり処理*/

}


 対魔法障壁の仕組みは魔力を吸い取るイメージだ。

 火球の魔法は魔力を燃料に燃えている。

 燃料が無くなれば消える。


 但し、レーザーや熱はこの魔法では防げない。

 爆発の衝撃波も防げない。


 魔法は創造魔法だから、いったん実体化された光は魔力を吸い取っても無くならない。

 重力で光も曲がるが、それは物凄い超重力というような環境だ。

 10Gぐらいだとほとんど影響はないはずだ。


「もう、椅子を焦がしちゃって」

「ごめん。今度から魔法の的は藁束とかを用意するようにするよ」

「ううん、いいの。何かに一生懸命に打ち込んでいる姿って良いと思わない?」

「そうだね。マイラはいつも一生懸命で素敵だよ」


 マイラの顔が赤い。

 リップサービスぐらいしとかないとな。

 それに一生懸命なマイラが素敵なのは本当の事だ。


「もう、馬鹿。褒めたって何にも出ないわよ」


 それにしてもバリアの魔法は難しいな。

 そうだ風の壁も追加しておこう。


extern void time_wait(long time_ms);

extern MAGIC *gravitational_field_make(float mana);

extern MAGIC *anti_magic_make(float mana);

extern MAGIC *wind_wall_make(float mana);

extern int mclose(MAGIC *mp);


void main(void)

{

 MAGIC *mp1,*mp2,*mp3; /*魔法定義*/

 mp1=gravitational_field_make(0.006); /*重力でバリアを張る*/

 mp2=anti_magic_make(0.006); /*対魔法障壁を作る*/

 mp3=wind_wall_make(0.006); /*風障壁を作る*/

 time_wait(10*1000); /*10秒待つ*/

 mclose(mp1); /*魔法終わり処理*/

 mclose(mp2); /*魔法終わり処理*/

 mclose(mp3); /*魔法終わり処理*/

}


 これでとりあえずは完成だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る