第21話 虎に囲まれた。

 旨い!!このニオラリング(オニオンリング)!!!ミードが進む!!


 この千切りのケルルと、鬼兎オーガラビットのカーツの相性も抜群、さらにその上からかけてある岩塩? と油でカリカリに揚げ焼きした、刻んだニオパ!!これが非常にいい!!

 

 この料理。昼間、団長宅でいなくなった!と思った、あの時間から8世帯・25人分+1の分量を仕込み始めていたらしい。あの時 ”ルーミアさんが逃げた!!” と誤解してごめんなさい。


 食べては呑み、呑んでは食べ。また食べては呑む・・・おなかイパーイですだよ。


 そんなこんなで ”食事は” 終わり、ガルゴ君とカーラちゃんは・・・うん。おなかの皮が突っ張ると、まぶたの皮はゆるむよね。おやすみ。また明日。


 一方、大人わるいやつらは酒量がどんどん加速していく。

 つまみと酒のループがエンドレス。以外とルーミアさんもいける口だった、というかバルゴさん以上にお強いんですね。


 皆、酔いがまわり呂律ろれつあやしくなってきた。会話もだんだん同じ話がループするようになってきた。


「ソーヤ!よく鬼兎オーガラビットを仕留めたな。おかげで開拓団おれらも久々に肉が食えたし…ヒック…ソーヤ、コップが空いているな。ほら、酒呑め…ヒック」


「あ、すみません、ありがとうございます。 たまたま運が良かっただけですよ。あの河原が繁殖地だったなんて知らなかったですし。」


「あそこの鬼兎オーガラビットかたきじゃった、わしはしてるんじゃぞ…ヒック」


「偶然とはいえ、アリーシアさんの仇討ちが出来てよかったですよ。」


「お肉がいっぱいで、大変だけど作り甲斐があったわ。明日からの料理当番もみんな大変だわ。ふふふ…あなた、私にもお酒頂戴…」


「明日も肉が食え…るし…ヒック。おっ、ビラ爺、空になってるぞ…ほら酒…ヒック」


「ん? すまんの…アリーシアのからき

 …ヒック…しとんじゃ…ぞ・・・ヒック」


「明日も肉が食え…るし…ヒック」


「あなた、お酒…頂戴。」


「わしゃうれしいんじゃぞ、からき…ヒック」


「そろそろお開きにしませんか?」


「「「まだまだ呑めるぞ」じゃ」わ」


 撤退したいが、よっぱらいたちに完全に包囲されて退路が見つからない。


 その後、バルゴさんとっておきのの壺が空っぽになって強制終了。バルゴさんは壺の中を悲しそうに見ているよ。


「ビラルさん、大丈夫ですか? 帰りますよ。立てますか?」


 だめっぽい。完全に酔いつぶれたビラルさんを背負おんぶして帰った。


 ビラルさんをベットに寝かせて、部屋に戻る。すぐに大きないびきが聞こえてきた。


 そういえば昼間、魔力切れで倒れたんだっけ。ステータス確認してみるかな?


 ステータス!

 NAME: ソーヤ  AGE:16  状態:弱疲労

 LV:  03  EXP: 155

 体力HP :  16/16  

 魔力MP :  03/11

 攻撃ATK :  16

 防御DEF :  18

 強度STR :  21

 知能INT :  15

 器用DEX :  20

 移動AGI :  22


 スキル 【たわし】【柄付きたわし】 洗浄(L3) 脱水(L1) 

 加護  【清浄たわしの女神の加護】 【転生神の気まぐれ】


 経験値増えたか? あちゃぁ。魔力3しかない。回復の速度も確認しないとやばそうだな。


 なんだ? スキルが増えてる。”柄付きたわし”って ”あれ” だよな。


『…柄付…きたわ…しを…つい…かし…た…よ…』


 ん? か?


『…た…わし…じゃ…たたか…えない…って…い…って…たか…ら…』


『…持つ…と…ころ…つ…けてみ…たよ…』


『…こ…れで…ふ…りまわ…して…た…たける…よ…やっ…たね…』


 え? やったね! じゃねぇし。振り回さないし、叩かないよ。

 無理やり戦いに巻き込もうとしてません? 絶対に戦いませんから。

 それより "たわし召喚!” で消費する魔力MP量とかそこら辺を教えてください。お願いします。清浄たわしの女神様。


『…召…喚す…るごと…に…1…つ…かう…よ…』


『…柄…付き…た…わし…は…2つ…かう…よ…』


 召喚ごとに1魔力MPか、あと ”柄付きたわし” は当分使わないと思います。


『…魔力MP…はじ…かん…ととも…に…回復す…る…よ…』


『…ひ…とば…ん…ねれ…ば…か…んぜん…に回…復す…る…よ…』


 一晩で完全回復か、明日の朝からの洗い物関係は問題なさそうだな。


『…す…てー…たす…は…か…ん…いひょ…う…じで…きる…よ…』


『…こ…ま…めに…か…くに…んし…て…ね…』


 ステータスを簡易表示だって? 後で調べるか。


『…つ…かれ…た…か…ら…また…ね…』


 一応、感謝をしておくか、いろいろ神託じょうほうありがとうございます。


 呑みすぎたし。さっさと寝よう。

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