閑話2 魔化生物百科事典より 抜粋 ①
前方向への俊敏さ・跳躍力は非常に高く、角・牙による殺傷力は高い。が、一方で急激な方向転換は苦手であり、頭部より下方からの攻撃には極端に弱い。
単独で遭遇した場合は、それほど脅威になる事は無い。しかし、集団で狩りを行う習性がある。昼夜問わず活動する為、単独野営における魔獣被害の中で、最も多い件数〔帝国騎士団の統計による〕が発生している。
・食性は肉食に近い雑食。
食性は年間を通して、肉食。狩りを頻繁に行う。冬季は巣穴から離れることが少なくなり、特に厳冬期は、巣周辺の葦・ススキなどのイネ科の植物を主食とすることもある。
・身体的特徴等
オスは体長 80~120cm 体重は 60~80kg
メスは体長 60~ 90cm 体重は 50~60Kg
オス・メスともに、非常に鋭い3~5cmほどの牙があり、特に上顎部から生えている左右2本の牙は他と比較して大きい。
頭頂部には独特の紋様を持つ非常に硬く鋭い角がある。紋様は個体ごとに異なり、又、生え変わる際もほぼ同様の紋様が現れる。
角は、毎年繁殖~生育期に生え変わり、年を重ねるとともに増大する。
オスの角は 最大で80cmにも達することがあり、非常に鋭利。対してメスは最大でも60cm程度ではあるが、オスに比べ硬度が高い。
・生態
草原・河原などの平地の中で、葦・ススキなどのイネ科の植物の植生が多い場所を好み、100~150cm程度掘り下げた繁殖巣穴を造る。
寿命は10年程度、2年目から繁殖可能となる。が、弱い個体は共食いの対象となり、個体数が急激に増加するような状況は、現在に至るまで観察されていない。
生後1年半ほどの期間は、コロニーで養育される。その後、巣立ちを経て、オス1匹(※)に対して、メス2~3匹(※)程度のハーレムを形成する。
通常、ハーレム内のメスが順番に子育てに関与し、狩りは子育てに関与していない個体が集団となって行われる。
交尾~出産について、交尾は晩秋~初冬にかけて行われ、35日程度の妊娠期間を経て、2~3匹(※)程度を出産する。初冬~初春にかけては、巣穴にて子育てを行う。その期間、食性は草食に近い雑食となる。
初秋~晩秋にかけて、冬越え、子育ての為に頻繁に狩りを行うため、非常に狂暴である。また、早春の飢餓時期においても狂暴化する。
・用途、素材特性等
肉
そのため、
『料理大革命時代』に発明された、油を使った『カッラーゲ』『カーツ』という調理法により庶民の味として親しまれている。
毛皮・皮革
柔軟性・断熱性に富み加工のしやすさから、庶民の防寒具の材料として親しまれている。一般的には銀貨3~5枚程度で取引される。中でもラドクリフ辺境領の
角
角は比較的長く鋭いため、オスの角は簡易な刺突武具、メスの角は安価な槍の穂先などに利用されている。特に大きな角・紋様などに特徴のある角などは、
歯牙
牙は、角よりは劣るが硬質かつ軽量。狩り用の鏃などによく用いられている。また自然物であるため、野生生物捕獲用の
骨・その他部分
骨は加熱すると簡単に砕くことができ。発酵させた内臓、広葉樹木の落ち葉などと混ぜ熟成させると、農作物の安価で効果の高い肥料として一般に広く使われている。
総じて、有効に使える部分が多く、捨てる部分が非常に少ない、有用活用できる資源としてさらなる生態調査が必要である。
『
魔化生物百科事典より抜粋』
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※異世界の為、数え方が「羽」ではなく「匹」としています。
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